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異世界ミフレスティイナ

異世界とは





うーん・・・・・はっ!!私気を失っていた?てかここどこ?みんなは?

あ、みんな気絶している。ここはどこなのだろうか。私はいつまで寝ていたのかな。



てか、なんでナレーターの私まで気絶すんや!普通第三者やからそのまま部屋移動でええんちゃうか?



それは、あなたもこの物語の一人だから



私が一人で話していた時、その声は私の頭の中に響いた。この空間には私しかいないから驚いたけど、何となく理解した・・・この声は世界の声だと。



そう・・・ま、この世界の一人だとしても私の役目は変わらん。この世界のナレーターであることに。



私が世界と話していた時にみんなは次々の目を覚ましていった。





「なんだこの世界・・」


「ああ零、気が付いたか」


先に目を覚ましたのは涼介くんで、次に目を覚ましたのは零くん。

零君は涼介君と話しながらも周りを見渡した。自分を落ち着かせるために視線を動かしているのだろう。ほかのみんなも次々に目を覚ましていった。


涼介くんはわりと冷静にみんなの体調を聞いている。ほかのみんなは混乱しながらも涼介君と話しをしながら落ち着きを取り戻していた。


いや~涼介君すげーな。こんな時みんなここどこ状態で混乱すんのに話しながらもみんなを落ち着かせてる。さすがリーダー頼りになる~・・・ってそんなことを言ってるうちにみんなで話し合いが始まるみたい。


「みんな不安なのはわかるが、とりあえず落ち着くためにも自己紹介をしよう。ま、しなくてもみんな知ってるとおもうが」


そう一番最初の切り出したのは涼介君。確かに不安なのはみんな一緒なのだから落ち着くためってことも理解できるため、涼介君の案に乗り一人ずつ自己紹介を始めた。


てか、誰一人涼介君が冷静なことには突っ込まないんやね・・・


「はいはい!俺は原野 龍や!みんな知ってるけどよろしくやで!」


いつも元気な龍君が自己紹介のトップバッター。龍君なりにこの空気を変えようと大きな声で切り出したんやろうね。みんなの空気が柔らかくなったみたい。


「じゃ次は俺やな、橘 庵。みんなよろしく!はい時計回りね」


龍くんの右隣に座っていた庵君が簡単に自己紹介をした。・・・てか、自己紹介って知ってる?名前言ってるだけやん。ま、みんな知ってるからいいかもしれないけど、見ている人はわかんないよ?みんなそこ理解してるのかな。しかたねーな、私が初見さんのみ紹介してやんよ!あ、初見以外の人は向こうの世界で説明したからそっちを見てね。


「僕は八神 篤翔です。よろしくね」


みんなよりも少しふくよかな男の子が自己紹介をした。のほほんとしたような喋り方で、何故か癒されるこの子はみんなの癒し的存在な八神 篤翔【やがみ あつと】君。料理が得意で、味はどこにでも通じるぐらいのプロ級である。地理系が得意で、地名やそこの特産品や歴史を暗記してるほどである。


「ん(ペコリ)」


「ちょいちょい奏羽。それじゃわかんないよ。私は水篠 冬愛でこっちは成瀬 奏羽。よろしく」


無表情の美少女が一礼したかと思ったら、すぐに座ってしまった。それにつっこんだのはその子の右隣の女の子。話的に仲の良い友だちみたいだ。


え~無表情の女の子は成瀬 奏羽【なるせ かなは】ちゃん。彼女は某動画サイトに歌投稿している歌姫だ。その歌声はリスナーから『天使の歌声だ』や『ローレライ』といわれるほどだ。喉を大切にしているので、普段から喋らないがジェスチャーや何かに書いて意思疎通をしている。


あ、もちろん動画は歌のみで顔を乗せてはいないよ。そこはきちんとしないとね?


奏羽をフォローしてくれたクールビューティーな女の子は幼馴染の水篠 冬愛【みずしの とあ】ちゃん。声が男の子に間違われるほどのイケボなのだが、かわいい女の子の声も出せる七色ボイスをもっている。普通の地声はイケボなので、喋るとみんな振り返ってしまう。


「次はうちやね。御園 涼香と申します。みなさんよろしゅうに」


綺麗な京都弁でおしとやかにしゃべる涼香ちゃん。彼女は洋服よりも和服が絶対似合うだろうな。


「はい。私は御園 恭香です。涼香とはいとこ同士です。よろしくね」


姿勢正しくハキハキと喋る恭香ちゃん。涼介君なみにこの子も落ち着いているんだよな~さすがおかんや。


「次は俺だな。如月 涼介です。これから大変だけどよろしく」


リーダーらしく正々堂々と自己紹介をした涼介君。本人は無自覚だけど、さすがリーダーと言いたくなるほどの雰囲気をもってますな~


「俺か・・山崎 零だ」


短く不愛想に自己紹介をした零君。クールやな~・・・・てか短っ!!ほかの人たちの誰よりも短かったよ!よろしくぐらい言えばいいのに。でも、これが零君って感じだよね。


「俺は楪 梓月。背は小せぇけどこれでもみんなと同じ年齢だからな!よろ」


「それいちいちいれんの?」


本当に背の小さい男の子が胸を張りながら言った男の子に、思わずツッコミを入れてしまう冬愛ちゃん。確かにみんなお互い知ってるもんね。


背が小さく可愛い顔の男の子は、楪 梓月【ゆずりは しづき】君。いつも間違われるから自己紹介をする時には必ず年齢など一言添える。足が速く身軽であり、歌もめちゃ上手く、奏羽とよく某動画サイトで一緒に歌っている。歌は男の子って感じが強く出ており、そのギャップがめちゃおいしい。


「やっと私の番か。三原 葵だ。よろしく」


姉御感がもろ出ている葵ちゃん。本人無自覚って所もまたええ感じやな。私も姉御ほしい!てか、みんな無自覚多くない?


「お、最後や!中村 亮や!よろ~」


なんとも軽い感じな自己紹介をする亮君。みんなもあきれているけど、そこがまた亮君らしいと思ってしまうのは、そんな感じを出している亮君のせいなのかな。


何とかみんなの自己紹介が終わり、この世界について話し合いを始めるみたい。喋り始めるのはやはり涼介君。


「ここは別の異世界と考えるべきだろう。ならこれからやることは決まっている。何事にも情報が必要になる。まずは何か気づいた人はいるか」


みんなに話しを振りながらもいろいろ考えている涼介君。一人一人の意見を聞き、これからの事を決めるのだろう。


「はい。ここが本当に異世界なら、みんなにそれぞれステータスがあるはず。よく小説でそんなのみる」


答えたのは葵ちゃん。彼女は読書が好きでいろんなジャンルの本を見ているため、こんな感じの本も見ていたのだろう。ほかのみんなも彼女の意見に賛成なのだろう、うなずく人たちが多い。


木の棒を見つけ、地面に意見を書いているのは庵君。この話し合いの書記をやってくれるのだろう。


「確かに。では、それぞれ自分のステータスを確認しよう。確認ができたらこの森の調査に出かけるためのチーム分けをする。以上解散」


その言葉とともに、それぞれ立ち上がり自分のステータスを確認するために動き出した。


みんな動きが速いね~本当に小学5年生かって疑いたくなるよ私は。これも涼介君がいるからって納得しちゃうんよね。こればかりは涼介君の謎、一生解けることのないものだよね


自分たちのステータスを確認して集まったみんなは、涼介君が決めたチームに分かれた。


「私のチームは私、奏羽、冬愛、梓月の四人ね。よろしく」


「ん(ペコリ)」


「了解」


「おう」


チームαのリーダーは葵で、担当はみんなが住める場所の確保。衣食住の住担当なので、安全の確保と住みやす家作りの二つを同時進行しないといけない。どこのチームよりも大切になるだろう。


「私のチームは、篤翔、零、庵だね」


「うん」


「あぁ」


「そうだね」


チームβのリーダーは恭香で、担当はみんなのごはんの確保である。この森にはそこらじゅうに

キノコや木の実がある。食料には困らなさそうだが、どれが食べられるのか見極めなければならないのだが、そこは安心。なぜなら、篤翔のステータスに見極めが入っているからだ。見極めではいろんなものをその名の通り見極めることができるのだ。


「俺のチームは、龍、亮、涼香だ。よろしく頼む」


「おう!」


「よろ」


「よろしゅう」


チームγのリーダーは涼介で、担当はこの森の探索とこの世界についての情報収集。危険なこともあるので、ステータスで戦闘系を持っているメンバー構成になっている。


「では、それぞれの成果に期待している。解散」


涼介君の指示のもと、それぞれの役割を果たすためにみんな動きだした。






え?早くない?私ナレーターしていたけどいまいちついていけてないんやけど。これはついていけてない私がおかしいのか、それともこの小学5年生どもが異常なのか。







こうしてみんなこの異世界での第一歩を踏み出した。




怖くはない




みんながそばにいるから





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