day71(共和国軍から見た南部王国軍)
東部戦線を形成しているという性格もあったが、そもそも共和国軍の兵士は故郷の奪還しか見ていなかったため、南部戦線には全く参加していない。
南側から戦線を食い破られたら、東部戦線も人類軍自体も崩壊するという考えは共和国軍内にはなかった。
そんな彼らから見て南部王国は大国だったし、もしかしたら持ち応えてくれるのではという期待もあった。だから、北部王国軍参謀本部経由でもたらされる絶望的な戦闘の経過は、彼ら共和国軍の士気にも悪影響を与えていた。自分たちの祖国を本当に奪還することが可能なのかという意味で。
それ以上に問題となったのが、南部王国軍と共和国軍の考え方の違いだった。
共和国軍はなくなった祖国のことしか見ていなかった。それが悪いこととはいえないのかもしれないが、他方の南部王国軍が、亡き女王陛下の命とはいえ、北部王国に協力することが、ひいては祖国の再建にもつながるという積極的な考えを持っており、北部王国軍に協力どころか指揮下に入ることに全面的に協力していた。兵力も共和国軍とは比べ物にならないほど強力であり、力関係の逆転ともいうべき現象なのだが、しかしそう思っているのは共和国軍だけで、北部王国軍首脳陣は最初から共和国軍をあてにしていなかった。
共和国軍は攻勢発起を企図しているというちょっと考えられない噂も出ており、北部王国軍にとっては頭痛の種となっている。
一話だけ短編
いつも評価、いいね、ブックマークありがとうございます
お星さま頂けると喜びます




