南部王国軍の救出2「北部王国軍第4軍団第10旅団」
元々、東部戦線への増援部隊として編制準備中だった第4軍団。
その中で、最も戦力化が進んでいた第10旅団だけが、先に緊迫度が急上昇した南部戦線に派遣された。
編制完結はしていなかったが、第4軍団隷下部隊で唯一旅団単位で動くことができたため、そのまま直ちに向かうよう命じられた。
第4軍団司令部は、引き続き北部王国首都近辺の駐屯地に残置となるため、我々第10旅団はとりあえず南部方面軍直轄部隊として赴くこととなった。
そして南部方面軍司令部に合流完了できたのが、皮肉にも南部王国首都陥落の日だった。
避難民救出のため、そして南部王国軍収容のため南部方面軍全戦力の投入がただちに決まったため、第10旅団も指揮系統がはっきりしないまま前線に投入された。
最前線にいる第1、第2両軍団に合流する時間的余裕はなく、両軍団司令部も戦闘指揮で手が離せなかったため、後方の補給線警備を命じられた。
本来、避難民収容を直接行うはずではなかったのだが、迷子になった避難民が補給線のいたるところにいたため、そうした避難民を収容する日々がすぐに始まった。かなり以前からこうした避難民はいたらしいが、補給部隊は補給物資と自分たちを守るので手一杯だったようで、我々第10旅団が到着して初めてそうした避難民を魔王軍の包囲から救出できるようになった。
南部王国軍竜騎兵部隊もこうした避難民を見つけては、我々のところに誘導するようになったため、すぐに旅団としての収容能力の限界を突破した。そのため、避難民の中で戦える者や、一緒に合流した南部王国軍兵士に武器を渡し、避難民の護衛や後送、場合によっては第10旅団臨時部隊として、一緒に戦ってもらった。
部隊編成はすぐにぐちゃぐちゃになり、指揮官が戦死したわけでもないのに、各指揮官は部下の所在地を掌握できない事態がそこら辺中で発生したが、敵はいたるところにいたし、避難民もそこら辺中にいたため、気にしている余裕はなかった。
こういう意味では、最前線の両軍団とは若干置かれている境遇は違った。
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