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勇者がいない人類の魔王軍との戦いの記録(北部王国軍参謀本部戦記)  作者: ゆーや
南部王国の陥落、南部王国軍の撤退そして
25/122

day35

 day35(悪夢の日)

 北部王国軍参謀本部



 1.概況


 

 3方面から最悪の報告が同時に届く。


 a.

 南部王国に派遣した竜騎兵から、南部王国首都はすでに魔王軍に完全に包囲されており、宮殿に近づくのも困難という報告を受ける。宮殿どころが首都の外壁にたどり着くこともできず、首都内部の様子を探ることもできなかったものの、何らかの戦闘が行われていることは確認できたため、まだ首都は陥落していないと思われる。


 b.

 B岬にも魔王軍が到達し、防衛部隊が交戦開始。まだ見渡す限り魔王軍といういつもの展開にはなっていないらしく、西側に魔王軍はいないとのこと。数日で埋め尽くされるだろう。


 c.

 東部方面軍司令部から連絡があり、街道筋で魔王軍に防衛ラインを突破された。救援部隊を派遣してただちに対処しているとの報告も受けているが、予備兵力の投入が避けられない。



 2.敵勢分析



 すべて事実として判断すると、すでに大陸の東半分は魔王軍の支配下に落ちたことになる。特に南部王国領での進撃速度が異常に早い。南部王国首都は南部王国領内でも比較的西寄りにあるにもかかわらず、この短期間で完全に包囲されるということは山脈での防衛戦闘も、砂漠での防衛戦闘にも失敗したことを意味している。

 まだ南部王国との国境を防衛している第2軍団司令部からは交戦をしたとの報告は受けていないので、そこまでは到達されていないことにはなるが、このままでは南部からも魔王軍の攻勢を受けるという最悪の事態に直面する恐れすらある。



 3.味方



 南部王国軍の動静がまったくわからない。竜騎兵に対し、宮殿に突入しなんとしてでも南部王国軍に関する情報を得るように命じる。

 東部方面軍に対して、緊急措置として第4軍団一部部隊の投入と、まだ回復途上ではあったものの共和国軍1個師団を派遣する。これで予備兵力の半分が消えた。

 首都防衛を担当する第1軍団一部兵力の東部方面軍への投入も検討しているものの、南部王国との国境地帯で魔王軍との戦闘が始まるのも時間の問題と考えられており、その場合、第2軍団への増援も検討しなければならない情勢の中で、そこまで一戦線に増援を投入してよいものか参謀本部内でも意見が分かれている。



 4.分析



 A岬、B岬は魔王軍を引き付けている可能性が高く、この両岬を攻撃している軍勢が北部王国国境に押し寄せる事態は絶対に避けなければならない。よって岬はすべて海路での補給を使い可能な限り防衛する方針に決定。ただ、東部方面も戦況が深刻であり、増援を送ることができない。どこまで持ちこたえるか不明。

 再動員を行い第5軍団を編制すべきという声がある。すでに予備役動員および若年兵の大規模動員を実施中であり、もしプラス1個軍団となると壮年兵主体で組織する必要が出てくる。戦力としてほかの4個軍団より明らかに見劣りする状況だが、もはやそこまで考えている余裕がない。

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