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悪役令嬢は傍観に徹したい!  作者: 白霧 雪。
原作・悪役令嬢、現在・傍観主希望
8/46

06

 

 着々と悪役令嬢路線を進んでるのは気のせいだろうか。主にクリスルートの。


 ゲームでは、ユリアが助けに入らず、ヴィオレティーナは反撃して、クリスの利き腕を切りつけてしまう。

 魔法使い、魔女にとって利き腕は武器だ。たとえクリスから手を出してきたとしても、彼の利き腕を傷つけた罪は十分に重い。

 二ヶ月の謹慎処分を下されたヴィオレティーナは、ナイトレイ家にあるまじき、と父親に勘当を言い渡されてしまう。

 全部全部、アリスのせいだ!! と闇堕ち(ここ重要)して自暴自棄になる、というルートである。


「では、順番に使い魔を召喚していきましょう。敬意を持って接するのですよ。それでは――ミス・アリアナから」

「えっあ、アタシ!? ……はい!」


 こつん、と肘で脇腹を小突かれる。ゆっくり瞬きをして隣を見た。


「またぼーっとしてたよ」

「……考え事よ」

「それは僕に言えないこと?」


 甘い顔立ちで、悲しそうに微笑まれると「そんなことないよ!!」と全てゲロってしまいそうになるが、自分の顔の良さを理解してやっているのだ、この男は。


 私はただ平和に過ごしたいだけなのに、周りがそうさせてくれない。……全部全部、妹のせいだ。

 思考して、ハッとする。この思考はいけない。闇堕ちルートそのものだ。


 不安そうに、こちらを伺いみるユリアに曖昧に微笑んだ。

 不安だ、と口にしてしまえばユリアは「何が不安なの?」とまた子犬みたいな顔で聞いてくる。その表情にまんまと乗せられて「妹のこと」と言ってしまったら最後、ユリアは不安要素を取り除こうとするだろう。


 どこでどう間違ったのか、ヒロインに懐くはずのユリアが自分に懐いてしまった。

 この時点で卒倒するかと思ったのに、神様はさらにヴィオラに試練を下すのだ。


「では、ミス・ナイトレイ」

「……はい」


 気乗りしない、静かな声だ。

 教室中がヴィオラに視線を向けている。高嶺の花の彼女は、一体どんな使い魔を召喚するのだろう、と。


 ――闇堕ちポイントその二だ。ヴィオラは、使い魔を召喚することができない。



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