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ありがちな、そんなお話  作者: Blue yrr
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第0話

 俺の名前は「屋久島 岳」 今まで何も問題なく人生を送ってきた。別にいじめられていたわけでも、不登校だったわけでもない。親が海外出張していたり、幼なじみの女の子が朝起こしに来てくれる、なんてイベントは発生しない。

高校卒業後はせっせと働き仕事が終われば家に帰り寝る、朝になれば仕事をして帰って寝る。そんな退屈な生活の繰り返しも今年で二年目だ。

そんな俺になんでこんなことが起こったのか、ほんとなんでだろ。


「あーあ、また今日も残業かよ。毎日毎日嫌になるな」帰り道自転車を漕ぎながら一人で呟いた。

「ただいまー」まぁ返事がないのはいつものことだ。俺が帰ってくる時間は基本的には両親はもう寝ている。

しかし少し雰囲気が違う。いつもの家なのに違和感がある。「なんだ?この匂い」玄関に入ると鼻をつく匂いに襲われた。それはなにかを焼いたような、何かが腐ったような、そんな匂いだ。

瞬間、腹に鈍く重い痛み。「ぐぅ!!」何が起きた?突然の事に頭が真っ白だ。玄関まで吹っ飛ばされ扉に叩きつけられた俺は呼吸を整えて暗闇に目を慣らす。体が熱い。頭もグラグラする。

暗闇に立っているのはなんだ、赤い点が2つ宙に浮いている。意識が朦朧としてきた。

「なんだってわざわざこんなところまで俺が……

その言葉は黒い影から発せられた。手に持っているものはなんだ?

周りの空気が熱で歪んで見える。

「あれは、刀、、、か?」

だめだ。意識を保つ事が出来ない。俺はここで…。


意識が朦朧とする中、どこか遠くでガラスの割れる音がした。「くそったれが……。やはり俺がくるべきじゃあなかったな」そう言うと黒い影はフッと消えてしまった。俺は、助かったのか? なにが起きていたのかはわからない。ただ、俺はまだ生きている。それだけでも充分だ。安心したせいかいつのまにか気を失っていた。


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