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青い秋  作者: UTUTU
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シカバネ・ディスコ

ネク・ロマンティック・ディスコ・フィーバー・イエ・イエ・卍。

 目の奥に乳白色の星が瞬いています。

 疲労のせいでしょうか。

 まったく、遣る瀬無い。


 小説投稿なんて何処吹く風で、もはや愚痴吐きブログですが、これこそ性に合っているのでしょうね。怨嗟や痛覚をフィクションへ昇華する魔術にこそ憧憬しますが、僕には遠く高い壁の向こう側の世界です。くだくだしく、クダを巻くのが関の山です。


 さておいて、チカチカ白い星が瞬く。


 こんな星をいつか見ました。悲しい星。

 兄が自死した時だったかもしれない。


 さきほどの母のくだりと言い、痛切なことをノンキに語る僕がいる訳ですが、これぞ現実逃避的な心の作用なのでしょうか。


 物悲しいことを、物悲しく物語っても、自分自身は救われはしない。誰であろう僕が知り抜いています。


 僕はキッチンで首を吊った兄を見ました。双子の兄でした。十代でした。ショッキングな出来事で、それはどうにも言葉にできる感情ではない。ある夜、ドサンと物音がして。その物音に勘付きながら僕は。寝ぼけまなこを再び閉ざした。あとの祭りで、数十分後に物音のした場へ歩み寄ると、兄の亡骸が刮目していた。


 僕の中の幾分かはそこで石化したまんま、未来へ進むことは無くなってしまった。


 だけれど、二酸化炭素を生成し、糞便の塚を構築する肉体というやつは、絵空事のそとでポカンとリアルを練り歩く。そいつのコックピットに僕は、あるいはこの脳髄は鎮座している。


 しからば、ヌケヌケと生存するほかは無いではありませんか。

 なかば石となろうが、ミイラと化そうが、欠損しようが、カーリングのストーンみたいに、冷え切った慣性の軌道に従うしかないんですよね。

 生のダンスは、詩ではない。説明書きじみた灰色の散文です。しかも挫折と呻吟に満ちた。

 だけれど、心は詩を欲するのだから、おのずと、ノンセンスとダダイズムを取り合わせたサラダになるしかないだろう。


 洒落にならないから、洒落のめすんです。


 もう少し。

 腰を据えて過去の情景を書き起こしてみたいのですが、今宵は不可能なようです。母の哀しい姿に滅入っていて。


 かような乱文を読んでいただき、本当にありがとうございます。


 まあ、ひとつ悟るべきとすれば。ネク・ロマンティック・ディスコだってことです。現生は。

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