プロローグ
この小説には戦闘シーン等で残酷、グロテスクな表現を使うことがあります。苦手な方はご注意ください。
プロローグ
その昔、後に『神』とも『魔王』とも呼ばれるモノがある世界を創った。そこには美しい海や木々が茂り創造主の心のオアシスとなった。
しかし永遠と変わることなくそこにある景色に『彼』はやがて退屈するようになった。そこで『彼』はその世界に新しく数種類の『命』を生んだ。美しい海に、木々の茂る森に、風に揺蕩う野原に。それぞれは『彼』を思いのほか喜ばせた。それらは毎日違う表情を見せ、次第に数を増やし『彼』より賜った命を精一杯表現して見せた。
…しかし、『彼』は又してもその光景に嫌気がさした。なぜなら彼らに与えたのは『命』のみで知能や想像力、そして感情を持ち合わせていなかったため『芽生え』『朽ち』を繰り返すばかりだということを知ってしまったのだ。
『彼』は慎重に次の創造物を創った。それには知能や想像力だけではなく『彼』の存在を覚え、崇めさせた。
新しく芽生えた命は従順に役目を果たし、世界はみるみる形を変え『彼』の想像をも上回って見せた。退屈を忘れた『彼』は大層喜び褒美として『力』と『名前』を授けた。その時『彼』は知る由もなかった。彼らに与えてしまった感情の中に『嫉妬』というものがあるということを。そして『彼』自身が次第に強欲で残酷なモノに変わっていっていることを…
読んで頂きありがとうございました。
完成度が高いとはとても言えませんが処女作なので勘弁してやってください…
また機会があれば読んで頂けると光栄です。
神無月