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「お前の背中に、キュウリが立ってるんだが!?」

作者: 山繭
掲載日:2026/03/24

念の為、R15指定。ボケとツッコミが大半で、少々下ネタありです。

苦手な方はお控え下さい。


「あのさぁ」

放課後、友人の達也に呼び止められる。

「ん?」

「ちょっと・・言いにくいんだけど・・」

達也は、不審者を見るような目で、おずおずと言う。

「お前の背中にさあ・・キュウリが立ってるんだけど?」


「は?」

「い、いや、やっぱり何でもない!」

「いやいやいや、キュウリって何?

 どういうこと!?」

僕は焦りまくって達也に尋ねる。


「俺にも分からん」

「いや、分からんとか言ってないで取ってくれよ!」

背中に手を回してみるが、スカスカとした感触しかない。

「取れないみたいだなーコレ、見えるけど触れん」

達也がしゃがんで僕の背中をしげしげと眺める。

「いや何とかして、見てないで助けて!」

背中に訳の分からんキュウリが立ったままとか、もう一生お婿に行けない。


「お前、何かキュウリが背中に立つようなこと・・したんか?」

「ないないない!あってたまるか!!!」

「本当か?」

「ないって。昨日、河童の石像が立ってる川で立ちションしたぐらい」

「いやそれだろ多分。目つけられたな」

「立ちションくらいでか!?・・ちょこっとだけ、野〇ソもしたけど・・」

「うわ、最低。自分ちの家に、立ちションに野〇ソまでされたら、

 ぶっ殺す!ってなるだろ普通」

「ちょっと、我慢できなくてさあ・・・土下座して謝ってくるわ」

「土下座してる隙に、尻子玉抜かれたりして」

達也がニヤリと笑う。

「ひぃい、止めろぉ!」

思わず尻を押さえて叫ぶ。


「これは死亡フラグ立ったな」

「え?死亡フラグって、キュウリだったのか?」

「絶対違うだろ!!」

いやまだ死にたくない。

「短い付き合いだったな・・成仏してくれ」

達也が早くも合掌している。

縁起でも無いわ止めろ。


「勝手に殺すなァ! もし死んだら毎晩、

 お前の部屋にキュウリ持って出てやるからな・・覚えてろよ」

「無駄に迷惑だな。お祓いとかどうよ」

「お祓いって高くね?今、金欠でさあ・・もうちょっと安上がりで」

「自分の命がかかってるのに値切る奴、初めて見たわ」

「余計なお世話だ」

「魔除けだったら・・塩でも擦りこんでみるか?」

「とりあえずやってみようぜ」


僕らは、こっそりと調理実習室から塩をパクってきた。

達也がシャツをめくって、僕の背中に塩をガッサガサと擦りこむ。

「塩加減、どうですかぁ?」

「もうちょっと優しく頼むわ」

「当店では、自業自得のお客様に余計にサービスしておりますぅ」

達也がザリザリと豪快に背中を擦る。

「ちょ・・痛い痛い!ヒリヒリするって」

「贅沢言うなよ。

 あ、なんかキュウリ小さくなってるかも」

「本当か?漬物みたいだな」

「あー、縮んできた、しなびたチ〇コみたいになってきたww」

「人の背中にチ〇コ言うな!」

「黄色くなってきたな・・あ、消えた」

「マジか!?良かったああああああ」

これで一安心。

キュウリよ成仏しろ。



・・と、思いきや翌日、

達也が思いきり不審者を見る目で、僕の背中を見ながら言う。

「お前・・またキュウリが背中に立ってんぞ」

えぇ・・またですか。


「しつこくね?」

「立ちションと野〇ソの恨みだな」

「それ蒸し返すの止めろ」

「キュウリの弱点って何かあるか?」

「うーん・・キュウリを食べる奴とか」

「キリギリスか・・コオロギとか?」

「どうやって頼むんだよ」

「京都に鈴虫神社ってあったろ。コオロギ神社もあるかもな」

「お前・・それ適当に言ってるだろ」

「調べてみようぜ」

僕たちはグールグルマップで検索した。


・・あった

まさかのコオロギ神社が。

地図には「枯悪呂奇神社」と出ていた・・

「何か名前ヤバそう・・」

「暴走族か?」

脳内で、バイクに乗ったコオロギが中指立てて「夜露死苦」と叫びながら爆走している。


ともかく、僕らは枯悪呂奇神社でお参りをした。


達也曰く、その後キュウリは見えなくなったようだ。

・・・が、

夜になると、いつもコオロギの鳴き声がする。

・・コロコロコロコロコロ・・・


ちょっと、うるさい

毎晩毎晩、鳴き声がする。

最初は、キュウリを退治してもらったので我慢していたが、

ある日、寝付きの悪かった僕は

「うるさい!お前らすり潰してせんべいにすんぞコラァァア!!!!!!」

と思わず叫んだ。


その夜、コオロギの大群に襲われる夢を見た。

真っ黒なコオロギの波が押し寄せてきた。

奴らは僕に群がって身体を囓り始める。

「ぎゃあああああ」

悲鳴をあげて逃げる。


が、ふと気がつくと、大事な所が囓られて半分位になっていた・・

ショックを受けて逆ギレした僕は、猛然と反撃する。

「よくも・・!!うぉおおお!!

 息子の敵!!虫ケラども、皆潰しにしてくれるわー-ーっ!!!」

と、片っ端からコオロギの大群を叩き潰し、

一匹残らず、炙ってコオロギせんべいにして食ってやった。


朝、目覚めて身体を確認すると、

どこも囓られていなかった。

やれやれ。

僕は心底安心し、胸をなで下ろす。


その後、コオロギもキュウリも出ることはなかった。

自業自得な主人公のお話です。コオロギはとばっちりしかない・・

元々はホラーとして考えていたエピソードですが、色々改悪してこうなりました。


作中の神社は架空のもので、グールグルマップは誤字ではなくパチモンです。

本家のMapも、たまにグルグルさせられます・・

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