島から島へ(閑話)
「それにしても、何を言っとるのかわからんのぉ」と池田蔵人直正。
「ほんこてそいねえ」と福島信弘。
「オンシの言うことも、たいがいわからんがなw」とナオマサ。
台湾南部入植計画を担って佐渡から博多へとやってきた池田蔵人直正は、神屋さんに松浦水軍衆を紹介された。
ここで遠山丸の乗組員は、ここまで乗ってきた丹後水軍(隠岐水軍)と紹介された松浦水軍のチャンポンになった。
福島信弘は、その松浦水軍のまとめ役として乗り込んできた武士っぽい身なりの海賊だ。
その後、軍艦島(端島)に炭鉱夫のための拠点を作ってから、さらに南下して、薩摩の枕崎から、さらに屋久島までやってきた。
「ここからは、この地図のこの島から島へと島伝いに渡って行って、琉球まで行ったら西へ西へじゃ」とナオマサ。
「そいぎん、晴れた日に島がよう見えるときばあで渡ってくで」とノブヒロ。
「波も高かそうじゃし、それがええのお」とナオマサ。
屋久島からトハラ(口之島、中之島、悪石島、等々島々)を渡って大島(奄美)へ。
さらに琉球諸島(徳之島、永良部、与論)から琉球本島へ。
ここまでは島影を見ながらこれた。
そこから先の宮古島、石垣島は琉球から見えないので、お陽様だよりで行くしかない。
そして、辿り着いた台湾(高砂島)東岸の、今で言うところの花蓮の辺り。
「この辺で上陸しますか?」と船員がきいてきた。
「いや、ショーゴ殿はしきりに南部、南部と言うておった。なるべく南の方で上陸できそうなところを探した方がええ」
とナオマサは台湾の東岸をさらに南下するように指示する。
そして、今で言う台東の辺りで潮の満ち引きをみて、船が寄せられるところを確認し、上陸を試みる。
山から川がいくつも流れでており、十分な平地もある。
波は荒いが接岸はしやすい。
「よし、ここがいいだろう。荷を降ろし、少し陸に上がって陣をはれ。原住民がいたら争わぬように。何よりもまず食べ物を渡せ」とナオマサ。
陣をはり、水場を調査して火をおこす。
飯の支度をし始める頃に、現地の男が数人、こちらを伺っているのを見つけた。
「おーい、こっちにこーい」
入植者の何人かが声をかけて手まねきしたが、現地の男たちは逃げて行った。
遠山丸には材木からレンガまで、建築資材がドッサリ積み込まれている。
船を接岸したところから桟を組んで、海側の港湾施設から建て始めた。
現地の男たちはちょくちょくこちらをのぞきにきていた。
陸まで道を固め、小屋を建て、最初にはった陣まで道が届いた頃に、五人の現地人が意を決したようにやってきた。
「○×△☆♯♭●□▲★※」
何か言いながら、海岸べりに向かっていく五人。
数人の入植者が後について行った。
「▼※△☆▲※◎★●! ○×※□◇#△!」
五人はまた何か言いながら、海岸で貝を採り始めた。
「ああ、なるほど、彼らはここで貝が採りたいんだな」と入植者A。
「わしらが来たから採れなくて困っていたのか」と入植者B。
「○▼※△○▼※△☆▲※」
貝を採りながら、上目使いで「採っていいのか?」って感じで見てくる現地人。
「いいぞ、いいぞ、自由に採ってくれ」
入植者Aが「どうぞ、どうぞ」という仕草で言った。
「◎★●○▼※△☆▲※◎」
「★●! ○×※□」
「◇#△▲※◎★●! ○×※□◇#△!」
現地人五人は何やら会話をしながら、貝を採り続けた。
「おーい、これを持って帰ってもらおう。友好の印だ」
ナオマサが麦飯で握ったおにぎりを持ってきて、五人の現地人に渡した。
沖縄本島から台湾って見えないよね?(;´∀`)




