雅交流と防衛ライン
「善きに計らえ 義総 花押」
義総からの書状にはこうあった。
『うん、嫌いじゃない』
「上からじゃのお」とアリヤス。
「上からじゃなあ」とサダカネ。
「しかし、内容的には最良の返信です」と俺。
「さようか」とクロード。
「はい、ここは使節団を派遣しましょう」と俺。
「名目は何じゃ?」とアリヤス。
「そうですね、能舞台への招待とか、文化交流を打ちだしましょう」と俺。
「ふむ、外交部門と文化・芸術部門とで進めよ」とアリヤス。
「献上品はいるかの?」とクロード。
「佐渡守と能登守では能登守の方が位は上ですか?」と俺。
「そうじゃのう、畠山じゃしのう…」とクロード。
「澄み酒と昆布と干し椎茸と干し鮑を全部少しづつ献上しましょうか」と俺。
「見せびらかすのか? 悪いヤツじゃのお、ショーゴは」とマサヤス。
『ぃゃ、そんな、滅相も… お主もワルよのお… ハハハ^^;』
効果てきめんだった。
七尾城に使者をたて、献上品(梅)を持って使節団を派遣し、大膳神社の能舞台への招待状を届けると、京からのお供らしい衆を引き連れて義総自ら佐渡までやってきた。
文化・芸術部門総出で、もてなして帰ってもらったら、今度は向こうから連歌会への案内が届いた。
ここぞとばかりに今度は献上品(竹)を持って参加した。
海を挟んで、佐渡と能登の雅交流を開始した。
〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜
越中の瑞泉寺には、越後守護上杉定実、能登及び越中守護畠山義総の名代として、越後守護代長尾晴景より武装解除の通達を行った。
と同時に、神保氏、遊佐氏、椎名氏に瑞泉寺他、越中国内の寺社の武装解除の監視も命じ、進捗を報告させた。
遊佐氏からは畠山氏に直接報告があがり、椎名氏からは晴景の元に報告がきた。
(いずれも武装解除する気配なしとの報告だったが…)
神保氏からはどこにも報告はあがらなかった。
そして、晴景が希望者を取りまとめて進めた越後新田開発計画には、敵対していた上条上杉家や上田長尾家まで手をあげ、上越側は国境を越えて椎名氏まで参加してきた。
新田の年貢は三公四民三返済だ。
開発したら守らなければ三返済分を取りっぱぐれる。
自領のつもりで守らなければ…
特に越境している高梨家と椎名家、関東との国境の三国峠、清水峠、北の念珠関、越後会津街道に近い領地の新田には御守衛隊の詰所を作りたいので条件に加えた。
例によって、詰所の隣には飲み食い屋(猪口酒屋)もつくる。
武田が来るのはもう少し先だろうから、一番警戒しないといけないのは椎名氏の領地かと思っていたら、意外にも横槍を入れてきたのは山内上杉氏だった。
まぁ、上条上杉氏とも上田長尾氏とも和解して、越後は表面上は全土で上杉家の元、平和に新田開発に勤しんでいるように見える。
そこに、「我こそは上杉家本家本元嫡流の山内上杉なり〜!」と山内上杉家からの使者が来て、「関東に出兵して伊勢(北条)を討て」と命令してきたのだ。
『まったく迷惑この上ない┐(´д`)┌』
無視だ! 全面的に無視だ! 新田開発には人手がいっぱい必要なんだ。戦なんかしてる暇はない!
春日山城評定の間
「出兵すべしと言っている者には「出兵したい者は勝手に出兵してもいいけど、帰ってきたら領地はなくなってるからね」とでも通達してください。以前にお伝えした通り、関東出兵には何ひとつ利点はありません」と俺。
「それでも出兵すると言う者は本当にとめないのか?」と晴景。
「とめなくてもいいですけど、今はどこも新田開発で飯が食えているので、わざわざ戦に行く者もいないでしょう」と俺。
「強制的に集められたらどうする?」とハルカゲ。
「新田開発部隊は契約中は佐渡のスコップ部隊なので、指揮権はこちらにあります。契約を破棄してでも行きたいと言うものがあればとめませんし、実際に出兵して行ったら領地を剥奪して直轄領にすればいいと思いますよ。本間家にくれてもいいですけど」と俺。
「これが原因で反乱を起こすようなところは、越後中で作業中のスコップ部隊で制圧します。もし、言うことを聞かないからと山内上杉家が攻めて来たりするようなら、返り討ちにして北条と組みましょう」と俺。
「善きに計らえ」には善きに計らいます(*^^*)
「関東へ出兵せよ」はガン無視きめこみます(^^)v




