メシ事情
朝メシは磯汁に蕎麦がきのようなモノが入ったものをいただく。
村のみんなの主食はすいとんのようなモノやそばがきのようなモノだ。
日によって魚介の種類がちょっと変わったりするが、基本的に朝メシも昼メシも(一日二食だ。だいたい九時か十時くらいと三時か四時くらいに食べている)毎食同じようなものを食べている。
米のご飯はない。
田んぼが少ないので、できた米は全部年貢として持っていかれる。
それでも足りないので、毎日の漁獲の一部を年貢がわりに納めている。
でも、この辺の領主の藍原様は、わりといいご領主らしく、それ以上はとられないので米以外の穀物と畑の収穫物、そして漁の成果が日々の糧だ。
田んぼにできない所では、麦や蕎麦や豆類が作られている。この辺は蕎麦を作っているところが多いようだ。粟や稗はあまりみかけない。
ひもじい感じはなく、よそ者の俺も十分な食べごたえで食べさせてもらっている。
味の方も、まぁまぁ・・・ 魚介の出汁があるので、まぁまぁ・・・ それは、やっぱり味噌か醤油が欲しい^^;
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この時期は裏の山では筍が採れるらしい。
なので、男たちは海へ漁に、女たちは山で筍掘りだ。
タスケも、他にもタスケぐらいの子どもも山に入っている。
俺は、今のところ漁の役には立たないので、竹を切り出しがてら筍も探してみた。
◯俺がやったこと其四
椎茸を干す。
ナント! 筍探してたら筍も見つけたけど椎茸も見つけちゃったよ。
村中に配っても、まだかなり残ってる。
こりゃぁ干さなきゃね。
切り出した竹で荒いつくりだけど干しザルも作ったよ。
椎茸栽培なんてもう、逆行転生の醍醐味だから、ホダ木に良さそうなのを探して早々に始めなきゃね。
ホダ木は確か、コナラとかクヌギとか…
(ぁ、ラノベ読者だから(*^^*)
筍も美味しくいただきましたよ。
(あぁ、醤油が欲しい^^;)
たくさん採れたので、筍も年貢がわりに献上されていた。
『いいお殿様らしいので、上手く干し椎茸ができたらそれも献上してみよう』
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ジロべーさんを始め、この村の男たちは、朝からそれ大丈夫なの? って思うような船(みんなで作ってるらしい)で漁に出て、毎日ソコソコの漁獲高で帰ってくる。
◯俺がやったこと其五
イカを干す。
貝や魚は村のみんなが食べる分(おはまさんとおていさん宅もわけてもらって食べている)と、毎日年貢がわりに献上する分でなくなるが、イカがいつも一番多くて比較的余り気味なので、それをもらってワタやらナンやらとってから流下式塩田モドキでできた濃度の濃い塩水に漬けてから干してスルメにする。
たまに大漁の時なんかは、鯵とかもひらいて干物にしたりもする。
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◯俺がやったこと其六
イシルを作る。
イカが余り気味なので、魚醤ではなくイシルを作ることにした。
と言うことで、イカを細かく切ってワタと一緒に塩に漬ける。
ここからは放置。
イシルができるまで1、2年はかかる。
待ちきれないので塩辛も作って食べた。
イカスミは毎日ジロべーさんが集めている。
なんやかやと煮込んだところにイカスミを入れて、真っ黒なスープを作るのが好きなようだ。
俺も食べさせてもらったが、結構美味しかったよ。
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◯俺がやったこと其七
蕎麦打ち & ガレット & おやき
このおはまさんとおていさんの家には石臼があって、村のみんなが蕎麦や麦を挽きにくる。
蕎麦がきもすいとんもいいけど、ちょっとカタチを変えてみようと思い二八蕎麦を打ってみた。
まぁまぁ上手く打てたのだが、結局磯汁に入れて食べるので、いつもと大差ない出来だった^^;
ならばと今度はガレットに挑戦。
鍋の底で蕎麦生地を薄く焼いて、、、
上手く剥がせなかったので、パリパリになった…^^;
懲りずに今度は生地に焼いた魚の身とニラを練り込んでおやきを作った。
これが一番いい出来だったんじゃないかな、うん。
食生活の改善は大事だ。うん。
そうそう、温度管理を全然しないで放置している米麹の培養床だけど、そのまま放置の床は緑色になったので炭焼き穴にポイしました。
(さすがにラノベ読者でも、ペニシリンは作れないと思う)




