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日常(ぃゃ、思いっきり非日常だが(;´∀`)

 おはまさんとおていさん宅


「ショーゴ、ショーゴ、オっハっよ〜、ショーゴ」


 おはまさんの娘のかずちゃんが起こしてくれる。


「ぅ~ん、おはよう、かずちゃん」


 俺は起き抜けにかずちゃんを抱っこしてホッペタスリスリする。

 かずちゃんは「ひゃっひゃ」と喜んでいる。

(喜んでるよね? 嫌がってないよね・・・?^^;)


「おはよう、タスケ」


 横にいたおはまさんの息子の太助(たすけ)の頭をワシワシなでる。


「トォっ!」タスケは俺にローキックを打ってくる。


「おはようございます、ショーゴさん」


「おはよう、おはまさん」


 おはまさんとも朝の挨拶をする。


「おはようございます、ショーゴさん」


「おはよう、おていさん」


 おていさんとも朝の挨拶をして、抱いているちよちゃんの頭をナデナデする。


 挨拶は「ハグして左右のホッペにチュっチュっ」だ。


 未来では男同士の挨拶は「シェイクハンド」、男と女は「ハグしてホッペにチュっチュっ」だとみんなに教えた。


 う、ウソは言ってないよ、うん、ちょっとエリア違いなだけでウソではない、うん。


 起床は夜明けとともに。

 暗くなったら寝る。


 歯ブラシもひげ剃りも挨拶まわりで泊まった先のホテルでもらってきたものがスーツケースに入っていたので、それで済ましている。


 亡くなった元肝煎さんは元々はおはまさんと夫婦で、おはまさんには十歳の息子の太助(たすけ)と四歳の娘のかずちゃんがいる。


 おていさんは隣村に嫁いでいたが、何年か前に旦那さんが亡くなって、子供も居なかったのでこの村に出戻ってきて、それならと元肝煎さんが嫁にもらっていたらしい。

 その元肝煎さんも亡くなってしまい、亡くなってから娘が生まれ、まだ二歳のちよちゃんを育てている。


 顔を洗って、ひげを剃って、歯を磨いたら、次は朝の体操。

 まずはタスケとかずちゃんと一緒に「ラジオ体操第一」だ。

 毎朝、俺がやってたら、タスケとかずちゃんも一緒にやりだした。


 次に俺は逆立ちをする。


「ショーゴ、見て、見て」


 タスケとかずちゃんも真似をして逆立ちしようとする。

 俺がずっと逆立ちで立っている間に、タスケはトットットと何歩か逆立ちで歩いては転けている。

 かずちゃんは逆立ちしては戻ったり、逆立ちしてはでんぐり返りしたりしている。


 最後に俺は「ロンダートからバク転、からのバク宙」を決める。

 子どものときにスイミングスクールと体操教室がごちゃ混ぜになった教室に通っていてできるようになっていた(人前で披露したことはなかったが)が、やってないとできなくなるので、できるときにやっておく。


 タスケとかずちゃんも真似したがるが、危ないのでまずは側転を教えている。

 タスケにはそのうち「マカコ」を教えようかと思っている。

(マカコは比較的危なくないバク転モドキのワザだ)


 俺の格好は、初日はリクルートスタイルだったが、こっちに来てから普段は着替えに持ってきていたTシャツに短パンだ。


 朝の体操が終わったら朝メシ前のお仕事だ。


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


◯俺のやったこと其三


 穴を掘って炭を焼く


 家の畑(ネギとニラ、大根と後、なんちゃってパイプ栽培の山芋が植わってる)の対角側の端の方(海側)に穴を掘り、山から採ってきた木切れや切り出してきた竹をドンドン焼いていく。


 底の方でいい具合に炭になったものは売り物に、ワケアリ具合で炭になったものは家使いに、灰は灰でアルカリ溶剤として使ったり、冬に向けて炭団を作ったりするのに使うので、暇があればドンドン焼く。

 雨が降っていなければ、俺の仕事はまずはこれだ。


 ドンドン焼くと言うことは、そこには火があると言うことだ。

 ならば、流下式塩田モドキで塩分濃度を上げたかん水をドンドン煮詰めて塩とニガリも作る。


 家のかまどはもちろんあるが、こっちで火がある時は、おはまさんもおていさんも、ちょくちょくこっちで煮炊きをするようになった。


 そして、木や竹を焚べるのをタスケやみんなに任せて、俺は浜の流下式塩田モドキに海水をかけに行く。

ちよちゃんはまだ数えで二歳なので、毎日おていさんがちよちゃんに母乳をあげるシーンを拝むことができることをご報告いたします。

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