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◯◯の秋(豊穣の秋)

 柿酵母液ができたら、やっぱりパンを焼いてみたくなるよね?(^^)


 てことで、


◯秋にやること其五


 そばパンを焼く


 佐渡(ここ)は小麦より蕎麦が多いんだよね。

 なので蕎麦粉でパンを作ってみたいと思います。


 蕎麦粉を水でこねて、酵母液にも蕎麦粉を入れて混ぜて、菜種油もちょっと入れて、そうそう塩、塩、塩水も入れて、こねて、こねて、丸めて、五分の三くらいに割った竹に丸めたそばパン生地を並べて入れて、五分の二の方の竹でフタをしたら庭の炭焼きの火の上に…


 小麦粉ほどは膨らまないけど、まぁいい感じに焼けたよ\(^o^)/

 ちょうど大漁だった鯖をジロべーさんにもらって、焼いて「サバサンド」にしてみんなで食べました。

 春の「そばおやき」に続いて、この秋の佐渡は「そばパン(これ)」だね!


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


 さて、そいでもって収穫の秋です。


 今年の河原田領内は生活水準アップ講習会で塩水選を教えてるし、正条植えとまではいかないけど、苗を四本くらいまとめて、間をあけて真っすぐ植えるようにもレクチャーしたし、例年よりも豊作です。


 鍛冶屋さん(伝助さん、克治さん)が鋸鎌(のこぎりがま)千歯扱(せんばこ)きも作ってくれた。

(千歯扱きは隙間をいろいろと変えて作ってくれているので、脱穀具合を試して、ヨキ隙間を探して欲しい)


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


 と、そんなときに川舟屋さん、薩摩屋さんが何度も往復していた中、なかなか来なかった若狭の組屋さんが五十人からのご一行様を引き連れてやって来たとの報が入った。


 ご一行様は河原田城に入ったとのことで、俺も急いで飛んで(ぃゃ、漕いで)行った。


「いやあ、菱田殿、お持たせしました。バッチリ連れてきましたで」と組屋さんが息巻く。


「組屋さん、首を長くして待ってましたよ」と俺も捲したてる。


 組屋さんが連れてきてくれたのは、朝鮮から来てもらった、いわば「灰吹き法の技術者」(まぁ、現場で働いていた人なんだけど)二人と、博多から佐渡までの、ところどころで売られていた人足さん達だ。


 ここからは組屋さんの話・・・


「菱田殿から銀鉱石を預かって、すぐに博多にむかったんです。石見銀山を取り仕切ってる神屋寿禎殿に会いに行き、預かった銀鉱石を見せて石見で神屋殿がやっていることを佐渡でやりたいと伝えると、自分も一丁噛(いっちょか)みしたい様子だったので、「灰吹き法」ができる人材を連れて、一緒に佐渡に行こうと話しました」


 さもありなん。


「そこで「灰吹き法?」 となり、「それは明や朝鮮でやられている銀のあぶり出しの技法のことか?」 と、神屋殿もそう言う技法があることは知っているが、石見ではまだ導入されていないとのことでした」


 まだだったか…


「なので、菱田殿の言われた「神屋殿が朝鮮から技術者を連れてくる話」をすると、実は神屋殿もいずれ朝鮮に行こうと考えて、銀山の場所を調べたり、通訳ができるものを準備したりはしていたのだと」


 おっ、預言しちゃったかな…


「ほな行きましょ、すぐ行きましょ、一緒に行きましょ、と神屋殿をはやし立てて、わたしも一緒に朝鮮まで行って来ました」


 一緒に行ってたんか〜いノ゛


「菱田殿の言う通り、神屋殿はちゃんと「灰吹き法」の技術者を見つけ、交渉して熟練の者ふたりと他にも数人、そこで働いていた人を連れてくることができました」


 グッジョブ、神屋さん、組屋さん!b


「石見で実践してから、いまようやくこちらに来れました。人手も連れて来ましたで」


 何から何まで素晴らしい!b


「博多の神屋です。菱田殿、「灰吹き法」は凄い技術です。石見の銀の産出は今までの十倍以上になりそうです」


 組屋さんと一緒に来ていた神屋さんが挨拶してきた。


 名刺、名刺、


 俺はいつものごとく神屋さんに名刺を渡して挨拶をする。

そうそう、他にも丸投げしてることがある。

俺のスーツケースに入っていたものの中で、「これ作れるんじゃないか」と思えるもの…

例えばS字フックとか洗濯ばさみとか、ホテルに泊まるたびにもらってきていた歯ブラシとかカミソリとか…

その辺のものは全部磯田親子に渡して、「作れそうなら作って」と言ってある。

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