あーんするよ
活動報告にあげていたその後の色々を。
姉弟でも結構違います。
追記:本編と分けるため移動しています。(2024/8)
フレアの場合
ある昼下がりのキッチンで。
「味見してもらえますか?」
「んー? 新しい匙くれる?」
「面倒なのでそのままでよくないですか?」
「んんっ!?」
「なんで、赤い顔するんです?」
「そ、それは間接キスであーんでは?」
「……なんか、卑猥な言い方」
「わわっ、味見するって」
「素直に最初からそうしていればいいんです。
おいしいですか?」
「うーん。お塩ください」
「あら」
ヒルダの場合
レストランの個室にて。
「おいしーっ!」
「身振り手振りしないと感想を言えない種族なんだな」
「姉には手足バタバタ族といわれました。だって、すっごく、おいしいじゃないですか」
「そんなにおいしいの? そのケーキ」
「ええ、どうぞ。お召し上がりください」
「え」
「お口を開けてぱくっと」
「それ、君が使ってたフォーク」
「あら、案外潔癖症ですのね。じゃあ、あたらしいので、あら、なんで残念そうなんです?」
「なんでもない」
「ほらちゃんと差し上げますから拗ねないでください。この至高のチーズケーキを味わってくださいね」
「むぐっ。なんか、君にされると味もわかんなくなるんだけど……」
「へんですね。風邪ですか。あら、お顔も赤くなって。おうちにかえって温かくしないと」
「そういうんじゃないんだけどな……」
エイルの場合
寝室にて。
「ほらほら、くちあけて」
「自分で食べられます」
「風邪ひきさんは大人しく看病されてなよ。ほら、ふーふーしてあげるから」
「子供みたい……」
「僕はよくそうされていたよ」
「……まあ、甘やかしたくなるのはわからなくもないけど。
自分でいただきますので」
「えー、ダメ?」
「くっ。しょげた犬の耳の幻影が見える。熱かな」
「妄言言ってないで体に優しいもの食べて早く元気になりなよ」
「はぁい」
「あーんって」
「むぐっ。……おいしい。ほんと、君の料理はおいしい」
「うん、ありがとう」
「あれ? 顔赤いけど熱? うつった!? ほら、離れて離れて」
「そうだね。熱は、あるかな」
フレア→料理はほどほどできるがたまに失敗する。
ヒルダ→料理しないでと懇願される。
エイル→料理もかなり上手。あちこちの主婦に色々教えてもらうらしい。
ティエン→料理もそつなくこなすがたまに焦がす。
グース→最低限の料理は作れる。
ルーナ→ま、まあ、食べられなくもないかなぁとエイルに言われる。あるいは、それ料理? と言われる。