白い光 そして今
本編です
彼は今、森の中にいる。
確か群馬県だったと思う。
何日たったのか覚えていないが1ヶ月はたったと思う。
彼が森にいるのは決して遭難ではない。
忘れもしないあの光が覆われた日を
【閃光の落日】当日
その瞬間
僕こと影浦 紫苑は小学校の帰りであった。
いつも通りの雰囲気で、少し違うとしたら雲1つない快晴だったことだと思う。
僕が家に着く瞬間にそれは起こった
空が白い光に覆われたのだ。
え、何言ってんのかわからない?
うん、僕もわかんない。
けど、その光はその場にいた皆にも起きたようで周りはもう大パニック。
時間的には何分か何時間かもしれない。もしかしたらほんの一瞬だったかもしれない。
その光がいつまで続いたのかはわからないが
収まった時には、もう周りがめちゃくちゃだった。
車は電柱やコンクリート塀、信号機とかに衝突していた。
しかし、見た感じ被害者となった怪我人がいなかった。
幸いだったのかもしれないが、この周囲の惨事を見て逆に不思議に感じた。
それだけなら僕がこんな森の中に捨てられることは無かったはずだ。
その光は僕にとって最悪の始まりだった。
家に帰るとお母さんに「大丈夫だった?」と心配にしていた。
どうやらあの光は家の中にいたお母さんにも影響があったらしい。
「問題ないよ、お母さんは?」
「私のほうは問題ないなかったわ」
特に何の問題もなかったかのように思えた。
しかしその夜、僕にある変化があったみたいだ。
僕にはなんのことだかよくわからなかったが、潔癖症で心配性の父が
僕のことを気味悪がって、母さんも同意したらしい。
感の良い人ならわかってしまっただろう。
この世で不可解な現象の後で普通ではありえない変化をした人間を自分の周りに存在することを認めるだろうか?
答えは『否』
結果として僕は捨てられてしまった。
東京都に住んでいたが、旅行という言葉で浮かれていた僕は、群馬県の山奥で1人残されてしまった。
そして、今に至る。
彼は1人、いや1人と一匹で森の茂みに隠れ潜んでいた。
とてつもなくおおきな熊から身を守るために
思った以上に前フリとかに時間かかってしまった。
もう少し進めておく予定でした