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【化け物バックパッカー旧作版】  作者: オロボ46
第一部「日本編」心の旅
2/24

第二話「迷子の化け物とひったくり」

こんにちは、ブックマーク登録をしてくれた人がいて

モチベーションup!!のオロボ46です。

今回は前回に引き続き「うあ市」のお話になります。

それでは、どうぞ。

「いやあすみませんでした。

てっきりチカンかと思ったもので・・・・・・」


坂崎 幸之助はうあ市の交番で警官の取り調べを受けていた。


「すみません、巻き込んでしまって・・・・・・」


隣の女性が坂崎に謝っている。


「大丈夫じゃ。

それよりも、ひったくりには気を付けるんじゃぞ」


坂崎はそういった時、()()を忘れていることに気がついた。




事の発端は、ローブを着ている少女と共に公園へ向かっていたことであった。


「きゃあ!!」


目の前で女性が男にバックをひったくられていた。


坂崎は男を止めようとしたが、男は坂崎を押し倒し、走っていった。


ローブを着ている少女も止めようとしたが、男はあっという間に去ってしまった。


「あの、大丈夫ですか?」


女性が心配して坂崎を助け起こした。


「ああ、なに、心配いらんよ。

しかし、最近の若者は相変わらず元気じゃのう・・・・・・」


坂崎はふと、女性のスカートを見た。


(最近は短いのが流行っているのじゃろうか?)


その時、


「ちょっとちょっとおじいさん!!」


若い警官が坂崎に向かって来た。


この後坂崎がチカンと間違われ、女性が一生懸命説得したのは言うまでもないだろう。




「そういえば、隣にいた人は今どこにいるんですか?」


交番の前の交差点で、説得してくれた女性が坂崎に尋ねた。


「それが、あの公園に置いてきたんじゃ。

あの子はまだ世間知らずだから、迷子になっていなきゃいいがのう・・・・・・」




(ココ・・・・・・ドコ・・・・・・?)


ローブを来た少女は思いっきり迷子になっていた。


どこかの交差点であろうか。少女は人々の中に紛れていた。


(坂崎サントハグレチャッタシ・・・・・・

公園ニイタホウガマダヨカッタ・・・・・・)


その時、人並みが一斉に動きだした。


「キャッ!!」


少女は人混みに押されながら道路を渡るはめになった。


その時ローブのフードから、少女の触覚が見えた人はいなかった。


この少女が化け物病により、人間の姿を失っているのは皆さんご存知であろう。




(いないのう・・・・・・)


女性と別れた坂崎は公園で化け物の少女を探していた。


最初は化け物の少女にこの公園の有名な「迷猫マル」の銅像を見せに来たのだが、

警官に連行されたまま、すっかりほったらかしにしてしまった。


(うーん、ここにいないとすれば・・・・・・迷子じゃな。

とりあえず、待っているかのう)


老人は迷猫マルの銅像にもたれて座った。




(ヤット抜ケダセタ・・・・・・)


化け物の少女はなんとか人混みから抜けだせれた。


(アトハナントカシテ公園マデ戻ラナキャ・・・・・・ン?)


男が化け物の少女の隣を横切った。


その男の姿は少女にも見覚えがあった。


(アノヒト・・・・・・公園デバックヲトッテイッタヒト・・・・・・!!)


少女は男の後を追った。




その男が悲鳴を上げたのは、少女が路地裏に入ったところだった。


男は何かから逃げるようにこちらへ向かって走っていた。


「おい!どけ!」


しかし少女はかわせきれず、

そのまま男にぶつかって、二人仲良く尻餅をつくのだった。


「くそっ!おい!ガキ!!俺の声が聞こえなかったのか!?

さっさとどきy・・・・・・」


男の顔が青く染まった。


少女のローブのフードが被っていない状態になっており、

男は少女の目のない顔と頭に生えた触覚を見てしまった。


男はそのまま気を失ってしまった。


その後ろで何かが近づいてきた。


見た目はムカデのようだった。


頭に中年男性の顔があることを覗けば、

ただのバカでかいムカデで片付けられた話だったのだが。




「あの、おじいさん?大丈夫ですか?」


老人は女性の声で目が覚めた。


そのまま銅像にもたれて寝てしまったようで、

空は夕日で赤く染まっていた。


起こしてくれたのは先ほどの女性だった。


「ああ、すまないのう・・・・・・」


「・・・・・・」


「ああ、えっと・・・・・・

一緒に食事、いかがかのう?」


坂崎は女性の心を詠み、自分の誤解を解くために食事に誘った。


人面ムカデの化け物と出会った化け物の少女と、


女性と食事をすることになった坂崎。


うあ市でのお話はもう少しだけ続く。

いかがでしたか?

まだ続くと言っても次でうあ市編ラストですのでご心配なく。

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