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第十一話 悪の組織に属する人

悪と言われるものにもいくつかの分類分けが必要なのだと思われる。ただそこらへんのラリったヤク中の男が瓶ビールでそこらの子供をノリで殺した。これは多くの人が同意する極刑に値する悪だろう。生きるために必要なことではなく、ただふとした一瞬の気分の犯行。俗に言う魔が差したというやつなんだって思うけど、この場合悪いのは間違いなく彼だ。分類分けをするとすれば、純粋悪というやつだろう。一欠けらの良心すら無い思考が生み出した破壊の果てだ。でも。或いはこうならどうだろうか?

不眠不休で働いた帰りに、売人に声をかけられ好奇心に負けて非常に強力な調合された薬物を摂取したのだとしたら。一旦暴走した脳は理性を破壊し尽くし挙句に発狂を促した狂人へと駆り立てる。脳そのものが麻痺するような幻覚剤だ。これはもちろん好奇心に負けた男も悪いが売人も同じくらいに悪いだろう。普通の人間を悪へと駆り立てる行動を促し、原因を作ったそもそもの売人は悪だ。しかしながら、もしかしたら実のところはどうだったのだろうか。その売人が薬を売った動機は?

一人の子供と二人の連れ子が居て、生活は困窮し果てていた。小学校の連れ子の娘が月末の給食費をせがむ。ついに彼は催眠強盗へと踏み込む。リッチそうなスーツ姿の男に甘い声を囁き、幻覚剤を混ぜた覚せい剤を打ち込んでしまう。これは必要悪と言えなくもない。

仕事なら売人なんて道じゃなく、真っ当な仕事をやればいいというマトモな正論もあるだろう。しかし、彼はそれができなかった。社会が悪いのだろうか。それとも売人まで堕ちる彼の人格性か。彼を育てた両親のせいか。周囲の人間は彼を助けてくれなかったのだろうか。そもそも不眠不休で働かせる会社そのものが悪いのか。そんな会社を選んだ男が悪いのか。


僕の知る限り、間違いなく悪だと言える人物が一人いる。究極の理想主義者で、行動に歯止めをかける理性が無く、己自身を省みない。問題を解決するために、手段を全く問わないのだ。僕の知る限り、それは殺人も含まれていた。


「マッキーにはさ、そうあり続けて欲しいんだよ。穢れの無い眩しいくらい真っすぐな愛を語れる少年が、オレには必要なんだよ。そう。愛のためには死ねるって納得してる少年じゃないとね」


彼は続けた。


「オレにも誇れる事があるんだ。何か困った事があったら連絡してよ。それはオレの領分だから」


彼は僕が生まれて初めて出会った、尊敬すべき大人の一人目だった。



第十一話



クラスメイトや僕の学校の生徒が狂った乱交に放り込まれるだなんてイカれた冗談をぶち壊すにはどうすればいいだろうか?相手は組織的な犯罪者だ。それも全国的な。ストーリーでよくある割と良いヤクザだなんてほのぼのとしたものじゃものじゃない。平凡で、いやそれ以下の高校生の僕が、どうやってそれを阻止する?もう関わってしまった。逃げられない。決して。


「ありえないよね、ホント」


僕の住んでる世界とはまるで違う世界に、僕は今足を踏み入れようとしている。アニメやマンガ大好き!愛読書は週刊少年ジャンプ!ハンター年内に復活とか言ってるけどもう十一月だよ?冨樫何やってんの??とか通勤に考えてるような脳内お花畑野郎とはまるで異なる、超現実的の世界。欲望渦巻く闇と光が混じりあった濃厚な資本主義の最前線。―――そして僕がずっと目を背けてたもう一つの現実。


鈴木野に話を聞かされてじりじりと鳴る蝉の音が遠くにぼんやり聞こえている。昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴ったような気がする。なんとかしないとってだけ、想い一つが身体中を駆け巡ってる。汗が鼻先をつたい落ち、喉に渇きを覚えてやっと何かが閃いた。


「二つ…」


アイディアが出た。一つはモテない人や友達居ない人、家が無い人かなり困ってる人、犯罪しそうな貧乏な人から犯罪中毒になっちゃってる人までいる人達がなんとか助け合って生きてるチームに相談してみる事。もう一つは、この問題を片づける事が出来たらヴァミリヲンドラゴン差し上げますとワールドBBSに書き込む事だ。このドラゴンが億になるってんなら、それぐらいの力はありそうなものだが、どうだろうか。


「間違っても僕が単身乗り込んでどうなるって問題でもないしな…」


僕に何か特別な秘められた力があるわけじゃない。何かとんでもない設定があるわけでもない。ただ人から肝は据わってるっては言われるけども、僕自身認定してるモブそのものの僕に、悪の組織を壊滅できるような暴力は持ち合わせてはいない。やってもいい。やってもいいけど、間違いなく時間が無駄になる選択肢の一つだ。


「今から行ってみるか……学校サボるとか」


生まれて初めてのことだ。



悪の組織に属する人



新宿東口を靖国通りへ進み、ぶちあたったところ目の前に長い東宝ビルが見える。交差点を渡ってごみごみした人通りに沿ってそのままそこへ向かう。交差点を渡って区画に入れば、そこは欲望の巣窟、歌舞伎町だ。良い子は決して立ち入っちゃダメなところ………だったらしい。東宝ビルを目印に進めば、東宝ビルをかじりそうなゴジラが見えてくる。たまにしょっぱい煙をじゃがじゃがというゴジラテーマと共に吐き出す。だからゴジラタワーだなんて呼ばれてる。ゴジラタワーには新宿で一番、というか日本で一番デカイ映画館だろうか。午前四時くらいまでやってるようなイメージがある。とりあえずここに来ればなんでも観れる。ゴジラタワーまで進む途上、ぼったくりは犯罪です。道行く人に声を掛けるキャッチと呼ばれる人の甘い誘いに乗ったらダメです。というアナウンスが聞こえてくる。多分声優さんの声だろう。


「よ。マッキー」


「こんにちは」


ドレッドヘアに黒縁メガネにスーツを着込んでる人、名前は忘れたけど、彼もまたそういうチームに入ってる人だ。確か二年前ぐらいに、チームの人が急用でコンビニのバイトができなくなって代わりに僕がシフトに入った際に、居た。


「ご無沙汰!学生服でここ歩くなんて度胸あんなぁ。マッキー。うちでアソんでくか?」


「すいません…ちょっと用事がありますんで」


そう言って逃げるように早歩きでスルー。悪い人じゃない。しかし、今はそういう場合じゃない。


「おーぅ」


手を振られた。見るからにヤバイキャッチに転職していた。こんな人がガラスケースを買ってプラモデルを飾ってるマニアだなんて誰も思わないだろう。


「…」


ゴジラタワーにぶち当たったら右に曲がって新宿ロフトを通り過ぎた十字路の一角、雑居ビル。そこにチームのアジトがある。……あるはずだ。少なくとも一年前は、家出した人やホームレスなんかがフロアの廊下にテント張ったりベンチで寝てた混沌とした風景があった。


「…」


英語や奇抜なデザインのステッカーだらけの壁を一瞥して汚らしい階段を昇る。二階だ。確かリーダーの彼が居るフロアは二階だったはずだ。二階にぶち当たると、金属で出来た頑丈な扉が見えた。パスワードが無ければ入れない………はずだった。


「…あれ?」


頑丈な扉はそのままに、パスワードコードを入れる金属盤が無くなって、その代わりにモニター付きのプッシュホンが設置されていた。


「…」


とりあえず、受話器を取ってみた。


「東雲さん、本日の御用は何になりますか?」


イキナリ聞こえた。面食らった。


「え。えーっと。あの。マスターいます?」


「ごめんなさい、今マスターってバイト中なのね。シフト変わっちゃって。ごめんなさいね~。急用なら直接行っちゃえばどうでしょうか。松屋の裏手のコンビニ。そっから見えるとこだから」


「そうですね。行ってみます。ありがとうございます」


「は~い」


受話器を置いた。後ろを振り返って、二階からコンビニを探す。すぐに見つかった。それにしても。


「真っ昼間だってのに大盛況。何しにきてんだろう…」


きっとろくでもない事でお金を使いにきたんだろう。ここ歌舞伎町は割とヤバイと思う。表立ってはクリーンだけれども、裏では闇カジノに非合法風俗、ドラッグの密売などひしめき合ってる。一年前にそういう仕事をしてた人から聞いたところでは、今では何か一つの大きな勢力がこの町を支配しているというわけではないらしい。逆に北海道のススキノという町では巨大なヤクザ組織一つが大きな影響力を与えているとのことだ。なんか、ゲームみたいだ。ドラゴンが如く。えーっと何番目ぐらいだろうか。その人がヒマな時、それやりたいてぇって独り言を言ったとき思わず笑ってしまったことがある。現実の構成員も、ゲームでそれをやりたい時があるのが、なんか滅茶苦茶リアルだった。


「よし…」


階段を降りて、DVDを連呼している外人を後目にバイト先であるコンビニまでやってきた。


「ほんとに居るのかな…」


結構チームの規模は大きい。そういうバイトしてる暇なんてなさそうに思えるんだけど。


「いらっしゃいませー!」


「…!」


思わずスルーしそうになった。


「お。マッキー!何か用事があるみたいじゃん。ちょっと待ってて。今休憩取ってくる」


僕の顔色を見るなり、そう言って奥へと入っていった。一分ほど待つと彼が出てきた。ティーシャツと短パンにクロックスというラフな井出達だ。


「おひさしぶり~にゃんぱー」


「お久しぶりです。すいません、ちょっと助けてもらいたい出来事があって」


「結構嬉しいかも。マッキーに頼ってもらうなんて。ここじゃあれだし、冷えてるとこ行こうか」


「はい」


近くのチェーン店である喫茶店に入り、奥の席に案内された。


「ここオーナーうちのだからさ。気の利いたことでも問題無いよ」


「すいません」


「そーゆーのはイイって。ふつーでいいよ。今二人だし、熱く語り合った仲だし」


そう言ってニヤリと笑う。思えばこの人で出会ったのはクリスマスイヴだった。十八禁ゲームの先行販売で雪が降る真夜中過ぎに列を作る中、話しかけられたのが事の始まりだった。あの時、生まれて初めて自分の主義主張を発揮したのだと思う。誰かに秘密を打ち明けるような事は、多分あれが初めてのことだった。


「それでどんな要件かな?」


そして真顔になって切り出される。


「かくかくしかじかで」


僕は鈴木野から聞いたことを彼に語った。そして僕の思いも。


「わかった。ヴァミリヲンドラゴンを懸賞にね。マッキーらしいなぁ。マッキーなら映画の主人公みたいに、世界のために命を捨てることを迷わなそうだよね」


「絶対世界のためなんかに自分の人生を捨てませんよ…」


「愛する人がいたら、とかだと話は変わるわけだよね」


「…そうかもしれないですけど」


そう言って彼は笑った。マスター、チームの支配人を意味するこの言葉は伊達じゃない。この人なら、あらゆる問題を解決してくれる。はずだ。


「それで。うちにその組織を丸々ぶっ潰して欲しいわけかな?」


「…それが一つの方法なら」


問題は、佐伯さんとか学校の子が餌食にされる事を食い止めれる事だ。


「まぁ確かにうちは武装してるけどね。拳銃からヘリまで揃えてる。問題はどこまで、許すか。なんだよね。殲滅戦やるに足る素性じゃないと思うし。シリアルキラーやテロリストなんかの個人と違って、組織だからね。イヤイヤ従わされてる末端も少なくないと思うし。それよりも、鈴木野が売人やってる方が問題だね。悪い連中とつるんでるのは知ってたけど。これは寿命半分ぐらいかな。まぁいいや。今は問題に集中しようか」


一瞬、彼が怒ったような表情を見せた。多分、怒ってるだろう。僕だって許せない。やっちゃいけない事への一線を越えている行為だ。


「一番簡単なのはその鈴木野の兄貴分とやらに話をつけにいくことかな。女なら金で解決できる問題だ。忌々しいことだけどね。そして女性は助かって地球は廻ってるわけだ。それじゃ今から話を…」


そこで彼は渋い顔をしてう~んと唸った。


「ヴァミリヲンドラゴン当てたんだよね?昨日」


「はい…」


「んー。どうしようかな…」


「ヴァミリヲンドラゴンなら譲りますよ」


「いやいらないよ、あの、そーゆーんじゃないんだよね。ややこしい事になってて。でも。なんか頑張れば……ンー今何時?ごめんバイト中ケータイ外してて」


「えと……午後二時十分ぐらいですけど」


「それじゃあ頑張って貰おうかなぁ。後でRealで会ってもらう事になるけどいいかな?」


「え。あ。頑張りますけど。それいいですけど」


「あー。マッキーが頑張るんじゃないんだよね。うん。鈴木野には協力してもらうから」


意味がわからない。どういうことだろうか。


「いや、話の筋道がわからないんですけど」


「こっちで全部片づけておくよ。マッキーはあとでRealでヴァミリヲンドラゴンを見せてくれるだけでいい」


「どういうことですか?きちんと説明してください」


ちゃんと全部わかってないとダメだ。信用できるし、信頼もできるけど、これは僕が始めたんだ。だから僕が終わらせないと。


「ちょ~っとヴァミリヲンドラゴンを探してる大手があったね。顔が利くからそこから解決してもらう」


「マスターの方こそ、他人行儀じゃないんですか。昔はもっと。そーゆーこと言わなかったですよ…」


「あ…。あはは。オレも変わるさ。変なとこだけ上手くなる。慣れって怖いよね。ネトゲジャンキーで助け合ってたのが最初で………今じゃ喫茶店、カジノ、船、国境を越えたところでも活動してる。外の目ばかりに気を取られた挙句、鈴木野なんか身内の不祥事だ。鈴木野の場合野心家なとこがあったから気質のせいって言えばそれまでかもしれないけど、それじゃあうちの道理が無くなるからね」


目が真っすぐに合った。こういうところは、やっぱり信頼できるところだと思う。そこで呼び鈴ボタンを彼が押した。


「とりあえず、何か飲もうか。水分不足は良くないよマッキー。オレもね」


「ですね」


そこでメニュー表を見た。


「高っ」


思わず声が出た。歌舞伎町だからって、コーヒーが一杯七百円とかボッタクリ過ぎじゃないだろうか。ここってチェーン店のはずなのに。


「客層をえらんでま~~っす。っと。オレ一番高いチョコパフェたのもーっと」


「じゃあ僕も」


「ヒュー。ま。そーゆーとこがヴァミリヲンドラゴン探してるからさ。お上の機関なんだ。警察に動いてもらう。もし万一それが出来なかったら、でっち上げでもガサを入れるように動いてもらうよ。そっからオーバー。対処はやりやすい。今回の落しどころは末端のやらかしってことで話が終わっちゃうだろうな。ン?…未成年のJK脅してヤっちゃうってのはさぁ~~あ。なんかオレモチベーションすげー上がってきちゃったよ!許せないですよね~!」


顔が笑ってるのに、目が笑ってない不気味が笑顔をしながらチョコパフェを器用に食べてる。多分、彼はキレてるんだろう。元々性犯罪者は再犯率が高く、去勢した後はバーコードチップを脳内に埋め込むべきだと主張していた。実際チームにエリニュスと呼ばれる被害者グループのみで編成された部隊も存在し、天誅専門に暗躍しているのだという事も聞いたことがある。実際にそういう現場を見たことがあるわけではないけど、実際存在しているとサブマスから聞いたことがあった。


「ン!!そ。だ。今から連絡するけど、その狙われてる子達。今大丈夫かな?今の時間ならまだ学校にいるよね?」


「…のはずだけど。今から鈴木野に連絡取って確認してもらいます」


「オッケー。こっちも事情を説明してうちも動くよ。バイトする時間ないなー。仕方ない。この店の子をバイトにシフトするか!」


ケータイを取り出し、鈴木野という名前のタグでボタンを押す。こいつ、前は結構いいやつだったんだけど。ワルに憧れて、か。わからなくもナイさ。けど。やっちゃいけない人としての道理ってもんぐらいわきまえておけよ。ナイジェリアなら死刑だぜ。…だったと思う。


「し、東雲ぇ……今授業中だぞ。なんだよ」


10コールほどしてから電話が繋がった。授業中から抜け出したらしい。それでも出るあたり、鈴木野らしい。


「マスターと話してる。問題は解決する。それで、無理くり脅されてる女の子って全員学校にいるよね?今調べてくれないかな」


「はっ!?マスターに……。そか…。解決する、か…」


それから無言が続いて、泣いてる声がした。鼻水をすする音も。


「人間独りじゃねーんだよ!!相談ぐらいしろよ!泣くのは探してからにしろよ!!佐伯さんいんだろうな!!?」


余りに自分勝手な泣きに、頭にキて怒鳴ってしまった。生まれて初めてのことかもしれない。


「佐伯…あ。あ。アアアア!」


「おい!!」


「居ない……五限目には居なかった…」


「電話しろよ!!後、全員の確認しとけよ!放課後、事態が終わるまでまとまっとけ!変な電話に出るナってのも伝えとけ!」


「あ。ああ…わ。わりー…ホンドヴぁりー…」


「泣くな!!泣くのは終わってからにしろよ!電話を待ってる。すぐに取り掛かれよ…」


通話を終えるとテーブルの向かいに座ってた彼の姿が見えなかった。テーブルに目を落とすと、お先にっとのメモが残っていた。そして。


「ヴぁりー…しののめぇ…」


わりー東雲と泣きながら電話してきたの鈴木野は、佐伯さんのみ所在不明な事を僕に伝えた。そうだ。鈴木野の兄貴分とかいうクスリの卸元が気に入ってたとかいう話だった。最悪の展開を予想してしまう。


悪にも様々なタイプが存在している。そんな中で、悪の純度それ自体が最も濃厚なもの。それは、善意。


最悪の事態は回避出来る。警察のガサ入れだって?お上の特務機関?…ヴァミリヲンドラゴンで終わる話ならなんでもいい。願ったり叶ったりだ。僕は彼を、マスターの率いているチームを信頼している。


「しかし、佐伯さん…!」


血を見ないならそれでいい。手を汚さずに済むならそれでいい。でも僕は、それでも一向に構わない。



「マツキ・シノノメ!補足出来ました!ヴァミリヲンドラゴンも所持しているようです」


「ええ……はい!了解しました。ただ、条件として本日六時迄の広域暴力団の一斉検挙と…残り三時間強いで…はぁなんとも無茶な………ええ…は?通るんですか!?それ…!!」

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