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さて、本部に私たちがついてまもなく光達も戻って来まして、浴衣のイケメンが勢ぞろいした影響か一般の方々からの視線を集めてしまっている。小さい女の子が王子様とお姫様だ~って言ってますよ!その気持ちはわかりますお姫様はさておき。っとそのお兄ちゃんですかね?お着物だからお殿様だよ!ですってふふふ可愛いですね。


くすくすと笑っていたら桃城くんも聞こえていたのか彼も笑っていたようで目が合ってもう一度笑ってしまいました。


「王子様ですって」

「お殿様だろ?モモはお姫様だってよ」

「かっこいい王子様に囲まれていますからね」

「モモは浴衣着こなしてるな~流石だわ」

「ありがとうございます桃城くんも男前ですよ」


それからお母様から今日のバイト代ってことで半被のお兄さんが出してる屋台ならお金はいらないわとの言葉をいただきまして、お祭りに送り出されました。私までお手伝い終了というのに渋ったら「かわいい子がお買い物してたら客寄せになるのよ構わず行ってらっしゃい」とその言葉でご友人諸君も苦笑していましたね。


*******


「と、いうわけで暇になったな」

「そうだね皆このままお祭りに参加していくよね?」

光の言葉に残りの面々もそれぞれ是を返していますね。


「締めには花火もありますから楽しんでいってください」


「花火!いいな打ち上げるのか!」

「そっちには優の家の人もいるんでしたっけ?」

「……ん」

「………腹が減った」


火元は危ないですしおじい様が統括していたので睦峰様のお家の人ってのは十中八九あちらのご当主がおじい様といらっしゃるのでしょうね。終わったら盛大に宴会が行われますしきっと今夜は朝まで我が家にいらしていることでしょう。で、赤城様はお腹が空いたと。話しつつ境内の屋店を見ながら歩いていたわけですが、共同作業で仲良くなったらしい桃城くんと焼きそばの屋台に吸い込まれていきました。テンション高めに絡む桃城くんに眉間のしわを作りながらも相手をしている辺り嫌いじゃないんでしょうねたぶん。


「桃華と優はいつの間にそんなに食べ物を…?」

「うわ、二人ともそれ食べきれるんですか?」


私と睦峰様の両手には綿菓子、かき氷、リンゴ飴にチョコバナナ、金魚にヨーヨーやらとお祭りスタイルになっている。もちろん頭には色違いのヒーローもののお面を付けていたりする。いつと言われても歩いていると渡されるんですよね~なぜか。私と睦峰様が並んで歩いていてその前を光と松宮様が歩いているのですが、二人が話しているのを聞きつつ歩いていたところ屋台のお兄さんたちが持ってけ持ってけと品物を持たせてくれたのですよ。睦峰様にも渡していたのは彼が無表情ながらもきょろきょろと小動物のように辺りを興味津々に見ていたからお兄さんたちの世話やき心に火をつけたんでしょうね。


「一口いかがですか?」

「……いる?」

「「遠慮しておくよ」」


そうですか。二人も何か食べたらいいのに。

桃城君たちは焼きそばのつぎはたこ焼きともぐもぐしながら進んでいってるみたいだ。楽しんでくれているようで何より。


「あ、イカ焼き食べようかな」

「たい焼き買って来ます水無月嬢と優は餡でいいですか?」

「おねがいします」

こくりと頷く睦峰様と私にもたい焼きをもらってきてくれるらしい。

近くの机と椅子が置いてあるスペースで待っている事を伝え、解散した。

そろそろ私たちは手がいっぱいで食べ歩くことは難しくなっていましたからね。


「かき氷一口交換しませんか?」

「ん」


私の氷はレモン味で睦峰様のはイチゴ味です。どっちもおいしい。甘くて冷たくてさわやかな感じです。

向かい合い座りお互いもぐもぐと夕食の時間です。しばらくすると桃城くんたちも合流して一緒に食べることになりました。たこ焼きもおいしいですね。屋台の食事って普段食べているものよりもずっと質素なのになぜかとってもおいしいですよね。


「こんなにお祭りで豪遊したの初めてだーモモの母ちゃんに感謝だな!」

「……そうだな水無月の母親には感謝する」

「伝えておきますね」


赤城様もお好み焼き美味しそうですね~

光達も戻って来て、それぞれの今日のお手伝いについて聞きながらの夕食の時間となりました。





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