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青い空、白い雲、ビバ!夏!!!!

と、テンション高めにお送りします!

水無月桃華ですごきげんよう!


本日は、『緑化委員会(仮)』の夏合宿でございます。

、一昨日の夜に黄金先輩からお電話がありまして。


*****


『桃華チャン明後日から三日ほど外泊の許可を親御さんからもらえへん?』

『外泊の許可ですか??』

『おん、合宿やで!』

『合宿ですか、ということは光と睦峰様もということですね?』

『二人とも行けるらしいで』

『でしたら私も問題ありません』

『意外とあっさりやな』

『警備等の問題はありませんから』

『せやな!あ、荷物に水着は必須やで!』

『海に行くのですね!』

『おん!うちの別荘やから安心したってな』

『はい!楽しみにしてます』

『ほな、また明後日七時に学園前で』

『わかりました失礼します』


*****


と、こんな感じで突然決まりました合宿です。

流石の世界を相手取る黄金家所有の別荘はちがいますね。

国内とは思えない綺麗な場所です。

海が透明ですよ!


「桃華チャンおおはしゃぎやな~」

「ですね、たぶんもうすぐコケますよ」

「「…………あ」」


砂地って足を取られやすいとおもいませんか。

突然のくぼみ、よろしくないです。

……はい、盛大にこけました。

後ろからついて来ていた黄金先輩他2名の前でばっちり転びましたとも。

ちなみに駆け寄ってくれたのは睦峰様だけです。

ついでに荷物を没収されました。

そんなか弱くないので自分の荷物くらい持てますよ??

睦峰様の紳士度がやばいです。

松宮様たちと一緒にいない時の睦峰様は結構しっかりなさってるんですよね。


ところで、先ほどから気になっていることがあるのですが。

先ほどから見えている本日からの宿泊地、黄金先輩の別荘玄関の前でこちらに手を振っている方々はどなたですか?


*****


「おっそい、柊さんおっそい」

「おお、今年は3人も新入生がはいったんだねぇ」

「いやいやお前らが早いんやって時間言うてあったやん」


どうやら先輩のご友人?のようですね。


お屋敷の中に案内され、2階まで吹き抜けになっている大広間のソファーにそれぞれ座る。

外が暑かったぶんひんやりとした室内の空気が心地いい。


「柊さん!自己紹介タイム!!」

「はいはい、そんならお前らが先に言うたり」

「そうだねぇじゃあ私からするね~」


そう言っては~いと手を挙げたおっとりふわふわした雰囲気のお姉さん。


「私は黄金君と同じ三年の木葉皐月このはさつきだよ~よろしくぅ」


私たち三人もそれぞれ挨拶を返した所で、もう一人の賑やかな人が立ち上がった。

はい!はい!と元気に挙手してます。

大丈夫です、ここには六人しかいませんから声聞こえてますよ。


「俺は二年の木葉時雨このはしぐれだ!よろしくな!」


こちらにもそれぞれ挨拶を返して、自分たちも自己紹介をすました。

苗字が同じ、ということは…


「性格は真逆やけど皐月たちは姉弟やで」


あ、やっぱり。

雰囲気は違えど顔は似ているし。


「黄金君、女の子が入ったなら教えてくれても良かったのにぃ」

「そーだぞ柊さん!俺も後輩欲しかった!!」

「いや何回も言うたで?ほんまに聞いとらんかったんやね、悲しいわー」


性格も似てるんじゃないかな?


「あの、黄金先輩お2人がここにいるということは…」

「あ、せやせやこの二人もうちの部員やで~」


部員が三人いないと部活動として存在できませんから、おかしいとは思ってたんですよね。

このお2人がそうでしたか。


「夏休みになってやっと全員揃うってのも問題やと思うんやけどね」


それには同意します。





*****




さて、女子部屋ということで私と木葉皐月先輩は階段から一番奥の部屋を割り当てられました。

大きなベッドが二つソファーやテレビはもちろんジャグジー付きユニットバスや露天風呂までありますよ。

ここで二泊三日過ごすわけですから、快適に過ごせることは間違いなさそうですね。


「うーんとぉ細かいことは置いといて~桃華ちゃんって呼んでもいい~?」

「?はい、いいですよ皐月先輩」

彼女の中で何を置いといたのかは謎ですが、会話の出だしが変わっていますね。


「ん~なんだか距離を感じるからぁ皐月ちゃんとかさっちゃんとかでいいよぉ?」

「では皐月さんとお呼びしますね」

「皐月ちゃんでいいのにぃ」


しょぼん、という感じでこっちを見ないでください。

可愛すぎますずるいです。


「あ!皐月おねぇちゃんとかはどぉ?」

「皐月お姉さま……?」

「うんうん~それでいこぉ」


うふふ~と嬉しそうに微笑んでますね、眼福です。



ところで、この『木葉姉弟』おそらく攻略対象ではありません。

私の記憶に彼女たちの知識はありませんから。

この学園に入って出会ってきた人々の中では珍しいパターンですね。

……いやピンポイントで『登場人物』とばかり遭遇していたことがおかしいのか。



「ね~桃華ちゃんこの後は海に行くのよねぇ?」

「はい、玄関に30分後に集合ですよね?」

「あらぁそうだったのね~なら着替えなくちゃ~」

「???」



…??

この人大丈夫だろうか?

ほんとに何も聞いてないみたいだ。


天然というより不思議ちゃんといったところか。

たぶんこの調子だと弟の方も聞いていなかったに違いない。

黄金先輩、苦労してそうですね。



「桃華ちゃ~ん紐が絡まっちゃったみたいなのぉ」


声に振り返ればビキニの首にかけて結ぶための紐と背中にかけて結ぶ紐が見事に絡まって大変セクシーな皐月お姉さまがいました。どうしてそうなった……!!!

御胸がダイナマイトなのもあって完全にR指定入りそうなお姿です。


「ごめんねぇ桃華ちゃんが絡まったら任せてね~」



いや、普通はこんな風に絡まりませんって。

不思議ちゃんに加えてどじっこなのかな。

ゆるふわロングヘア―のなきぼくろが庇護欲を誘う美人なお姉さんなのに…

頭を抱えたくなるほどほわほわしてますね、皐月お姉さま……









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