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読書/エーリカ・マン『シュトッフェルの飛行船』
ドイツ文豪トーマス・マンの娘エーリカ・マンが1932年に発表した児童文学書だ。ツェッペリン飛行船基地のあったボーデン湖畔に、著者一家の別荘もあり、発着する飛行船を眺めて育った少女時代の体験から、米国行き飛行船で密航する少年の、冒険旅行記を著している。
ノート20200915·Twitter
追記
飛行船が飛び交う南ドイツの湖で、ボートのアルバイトをして、貧乏な家の家計を助ける少年が、ある日、飛行船の密航を企てる。だが飛行船が出発するとすぐに発見されてしまった。少年は気さくな船長の計らいでコック見習いとなる。さらに嵐が起こり、外布が破損すると、修繕のために決死隊に加わるなど大活躍する。これらのエピソドは現実にあったネタをもとに、冒険小説に再構築している。