表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一度妻をおとすレシピ 第10冊  作者: 奄美剣星(狼皮のスイーツマン)
Ⅳ 読書録
93/100

読書/トーマス・マン『魔の山』

トーマス・マン『魔の山』読了。第一次大戦前、高原の結核療養所で療養中の従兄を見舞う裕福なエンジニア青年が、医者に持病を指摘されたのを契機にニートライフを満喫。食堂には(ドイツ人席、上級・下級ロシア人席、アメリカ人席、イギリス人席、イタリア人席、スペイン人席当時の国際情勢を象徴する)各国人が集う10ほどのテーブルがあり、青年は年ごとに各テーブルを渡り歩き見識を高める『オデッセイ』要素がある。また物語全体のコンテンツは「時間」であるが、各章エピソードには、BL・不倫・オカルトをテーマとして盛り込んで俗な私を楽しませてくれる。


『魔の山』は、宮崎アニメ『風立ちぬ』の作中で紹介されていたため、原作者ということになっている堀辰雄の全作品と一緒に目を通してみた。するとよくブルーストの『失われたときを求めて』に触発されたという堀辰雄のサナトリュウムもの一連の作品は、宮崎アニメ、堀辰雄ともども、どっぷりと『魔の山』を下敷きにしていることが判った。


かのアニメに好き嫌いが分かれるのは、下敷きとなる小説が、いくらノーベル文学賞受賞作品であるとはいえ、百年前の作品であることから、現代の若い世代、現代女性の感覚とかみ合わない、ジェネレーションギャップが生じたためと考えられる。


          ノート20200922(同日ツイート加筆)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ