読書/ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』第3巻
大音楽家ジャン・クリストフの生涯(教養小説)。『ジャン・クリストフ』第3巻読了。ジャンは亡父の借金清算のため家を売却し母と下宿に越す。弟二人出奔。やがて女性二人と恋仲に。先の女性はインフルで突然死し、後の女性は、文無しで帰還した末弟が寝取る。自暴自棄になっていると、賢者な行商人の伯父が現れ、分相応に精一杯生きるんだと励ます。――短気で強情なところもあるが、誠実な天才音楽家ジャン16歳。前巻でピアノの教え子であるツンデレな伯爵令嬢ミンナとの初恋が破綻。第3巻で大人の恋をするものの、いろいろあって、またしても儚く破綻するのだった。……まあそれが人生ってものだね。
ここで第3巻の主要登場人物を次にし示したい。
第1ヒロイン/この巻での、ジャンの第1の恋人がザビーネ。雑貨屋を営む寡婦。アンニュイ(けだるげ)な色香を漂わせる美女だ。幼い娘がおり、没後は母方実家に引き取られる。
第2ヒロイン/第2の恋人がアーダ。貞節感・教養がない美少女。彼女の親友ミルハは、知的だが、ジャンに対して冷笑的な態度をとる傍観者だ。
第1のトリックスター(引っ掻き回し役・道化)/オイラー(*オルレル、またはオラーゲル)家の人々。当主がジャンの祖父の友人ユスツス。跡取り娘がアマリア。その娘がローザ。ジャンはその縁で母とともに下宿人となる。同家の人々は、ジャンの母親ルイザを抱き込んで、音楽家として将来が有望なジャンを娘婿に迎えようと画策。だがジャンは面食いで、気立ては良いが、十人並みの容姿であるローザを受け入れない。第2のヒロインとの恋物語が始まるとき、同家に居づらくなった音楽家と母親の二人は転居する。
第2のトリックスター/エルンスト。ジャンの末弟。ジャンの次弟ロドルフとつるんで、ジャンの親友・恋人との仲を壊す。次弟はジャンを敵視しているが、末弟は敵視まではしていない。しかし、兄の恋人アーダを寝取る。油断のならないお調子者・タカリ屋。
第1の協力者/母ルイーザ/クリフト家に嫁いだ元メイドで苦労人。家族に無償の愛を注ぐも、無学なため、トリックスターたちに言いくるめられて、ジャンを苦しめる立場にもなる。
第2の協力者/ジャンの母方伯父(あるいは叔父)ゴットフリート。旅の行商人。当初、下級貴族であるクリストフ家の人々は、下層階級に属するこの人を無学な者だと蔑んだが、早熟なジャンは、幼年期にこの人の高尚さを見抜き、以来、慕うようになる。
ノート20210807




