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読書/ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』第1・2巻
「教養小説」は主人公が人生の試練を経て成長する王道の長編小説だ。『人間の絆』とか『ジェーン・エア』のように紳士淑女になる結末が基本。逆説的に『魔の山』のように破滅したりもする。……スポ根『巨人の星』、SF『機動戦士ガンダム』、NHK朝ドラとか大河ドラマも同系譜といえる。
ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』第1巻読了。教養小説。音楽エリートの家に生まれた少年ジャンが主人公。親族の紹介。偏屈だが優しい楽団長の祖父。酒におぼれる楽団員の父。家族に対し一生懸命に尽くす元メイドの母。植民地商館社員でひねくれた父方叔父。これに悪影響を受けた弟二人。スナプキンのように自由な心を持つ母方伯父の行商人。
『ジャン・クリストフ』第2巻読了。15歳までのジャン。大公の楽士として寵愛されるも、一家の生活庇護者・祖父の老衰逝去、さらにのんだくれだが、よき師だった父の突然死で、経済的打撃を被る。その間、伯爵夫人に愛玩動物的に愛されるが、娘ミンナと恋仲になるや、関係は解消され、すべてを失う。
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