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読書/サキ『第三者』 掌編
20世紀初頭ごろ、恐らくはオーストリア=ハンガリー帝国に属するであろう中欧・東部カルパチア山地の森の中だ。三代にわたって猟場の所有権を争う二つの小地主(地主貴族?)・家長グラドウィツとズネーム。ある日、係争地で両者が鉢合わせして取っ組み合いになろうというとき、倒木の下敷きになる。窮地に際し二人は和解した。そして協力し合って、助けを呼んだ。だが皮肉にもやってきたのは、捜索にでているだろう彼らの部下たちではなく、狼の群れだった。この作家の作風「冷笑」で終わる。
ノート20210920




