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異世界で初恋の人とそっくりな人に出会い冒険を始めた魔法使い  作者: 輝 久実


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戦術確認

食事が終わり、一同は緊張感を持って戦術確認に移りました。目的の魔獣は、防御力が高く、毒性のある攻撃を放つ難敵です。


ヤワンが中心となり、役割分担を再確認します。


剣士: レイルズ、ロアン(機動力を活かして魔獣の側面を狙う)

タンク: ダリー、ヤワン(魔獣の攻撃を分散し、防御魔法で耐える)

攻撃魔法: ユーリ(毒が効かない弱点を狙って連鎖魔法を撃ち込む)

補助/治癒魔法: 真琴、(治癒ポーションのバフを随時、防御魔法を重ねる)


そして、柊平の役割について話し合われます。


「柊平は、攻撃魔法も補助も優れている。柊平、お前はどこに入る」


ヤワンが尋ねました。


「俺ですか?俺は、全てをカバーしますよ」


柊平は自信満々に答えました。


「俺の攻撃魔法はユーリちゃんのサポート、補助は真琴さんの隙間を埋める。そして、毒を受けた際の緊急治癒も俺の役目だ。攻撃、補助、治癒、全てを一人でまかなう。これが俺の強みですから」


柊平は、いつも一人で三役をこなすため、その戦術を受け入れることになりました。真琴は、自分と同じ「魔法」の分野で、柊平がこれほど多角的に優れていることに、改めて驚愕し、彼とのレッスンへの意欲が高まるのを感じました。


戦術確認後、一行は目的の階層へ。そこには、巨大な甲羅を持ち、猛毒を纏った魔獣が待ち構えていました。


戦闘が開始すると、その難しさがすぐに露呈しました。魔獣の広範囲の毒攻撃により、前衛のダリーとヤワンが次々と毒に侵されます。


「毒が回るのが速い!真琴、治癒魔法を!」ヤワンが叫びます。


しかし、真琴の治癒魔法は魔獣の毒を相殺するのが精一杯。治癒ポーションのバフをかけた後、ポーションの供給に追われます。


ここで、ユーリと柊平の攻撃魔法が火を噴きました。ユーリは、得意の連鎖魔法で魔獣の動きを鈍らせ、柊平は、毒耐性のない魔獣の頭部に、強力な貫通魔法を集中させます。


「真琴さん!ダリーさんが強い毒を食らった!俺の治癒補助をかける!」


柊平は、攻撃魔法の合間に、真琴のポーションの効果を最大限に引き出すための補助魔法を、遠隔でダリーにかけました。真琴は、その的確な判断と迅速な対応に驚き、即座に治癒ポーションをダリーに投げ渡しました。


二人の攻撃魔法、二人の治癒・補助魔法が連携し、激戦の末、ついに魔獣は甲羅を砕かれて沈黙しました。


無事、目的の素材を手に入れた一行は、ギルドに戻って素材を山分けし、高値で換金しました。その夜、宿の食堂で、合同討伐成功の祝杯があげられました。


レイルズは、柊平の魔術師としての実力を認めざるを得ませんでした。


「金井、今日の働きは素晴らしかった。お前の補助と治癒がなければ、ダリーは危なかった」


レイルズは、率直に柊平を称賛しました。


「やあ、レイさん、ありがとうございます!これも、真琴さんの最高品質のポーションと、緻密な支援があったからこそですよ!」


柊平は、陽気に真琴を持ち上げます。


真琴は、柊平の実力と、自分の貢献が明確に結びついたことに、満足感を覚えました。


祝杯の最中、柊平は真琴に近づき、耳元で囁きました。


「真琴さん。どうだ、俺の魔法は。ね?あなたの秘めたる力、解放したくなったでしょう?次の休み、薬草市場で待っていますよ」


真琴は、彼の囁きにドキリとしましたが、力を求める気持ちは抑えられませんでした。彼女は静かに頷き、秘密のレッスンへの気持ちを固めるのでした。

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