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異世界で初恋の人とそっくりな人に出会い冒険を始めた魔法使い  作者: 輝 久実


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合同討伐

合同討伐が始まりました。メテオ・ティア(流星の雫)とセイブライフは、二つのパーティの強みを活かした布陣でダンジョンを深く潜り進みました。


前衛: レイルズ(剣士)、ダリー(タンク)、ヤワン(タンク)、ロアン(剣士)

後衛: ユーリ(攻撃魔法)、柊平(攻撃/補助魔法)、真琴(補助/治癒魔法)


二つの強力なパーティが合わさった連携は、予想以上にスムーズでした。ヤワンとダリーの強固な防御陣をレイルズとロアンの剣が素早くカバーし、後方からはユーリの連鎖する攻撃魔法が魔物を一掃します。


特筆すべきは、柊平の動きでした。彼の攻撃魔法はユーリに負けず劣らず強力でしたが、彼はユーリのように魔物の一掃に専念するだけでなく、戦闘の合間には味方の防御魔法を補強したり、攻撃に転じたダリーの動きに敏捷性強化をかけたりと、補助的な役割もこなしていました。


真琴は、柊平が「攻撃、補助、治癒」全てを高いレベルでこなす器用さに驚愕しました。彼は、真琴の緻密な支援魔法と、ユーリの推進力という、セイブライフの二大要素を、一人で高いレベルで再現しているようでした。


「シュウヘイ、ナイスリカバリーだ!」ロアンが声を上げると、柊平は陽気にウィンクで応じます。


「やあ、ロアン!真琴さんの支援魔法の緻密さには及ばないけどね!」


彼は、さりげなく真琴にお世辞と特別扱いを投げかけます。真琴は、その言葉に、複雑な心境で微笑むしかありませんでした。


目的の階層が近づき、一行は安全な岩陰で休憩を取ることに。真琴は、事前に準備していた料理を温め始めました。


今日のメニューは、この世界の小麦粉を使った生地に、ヤワンが持参した保存食の肉と、真琴がポーションの知識を活かしてブレンドしたスパイスで味付けしたピザパンと、数種の野菜と濃厚なソースで作られたビーフシチューです。


湯気が立ち上ると、隊員たちの顔が緩みます。


「うおお!美味そう!真琴の料理は、いつもダンジョンでの唯一の楽しみだぜ!」


ダリーが声を上げました。


全員が料理を受け取り、一口食べます。


「美味い!このピザパンの生地の柔らかさと、シチューの肉の旨みが最高だ!」


ヤワンは、料理の質の高さに感心しました。


しかし、最も熱烈に反応したのは柊平でした。


「う、うおおおおお!!これは…ホームランだ、真琴さん!」


柊平はビーフシチューを一口含むと、思わず目を見開きました。真琴は、この世界の食材で、できる限り日本のデミグラスソースの風味に近づけるよう、隠し味を調整していたのです。


「このシチューのコクと甘み!ピザパンのチーズの香り!これ、完全に故郷の、洋食の味じゃないですか!まさか、この地方で、こんなにパーフェクトな故郷の味を再会できるなんて!真琴さん、あなたは女神ですか!?」


柊平は、興奮して真琴の料理を絶賛し、真琴の料理の腕だけでなく、「同胞としての心の充足」を叫びました。


真琴は、柊平にそこまで喜ばれたことに、嬉しさと、秘密が露呈するかもしれないという不安を同時に感じました。


レイルズもまた、真琴のビーフシチューを静かに堪能していました。彼の目も、その深い味わいに満足を示していましたが、柊平が真琴の料理を「故郷の味」と結びつけて熱烈に褒め称える様子を見て、焦燥の念が強まります。


「ああ、美味しいぞ、真琴。このシチューは、本当に素晴らしい」

レイルズは真琴に微笑みかけましたが、柊平が真琴の肩を叩かんばかりの勢いで


「レイさん!この味、わかりますか!?これは単なる料理じゃないんです!」


と叫ぶため、その勢いに負け、つい顔をしかめてしまいました。


「おい、シュウヘイ。飯は静かに食え」


ロアンが、レイルズの微妙な顔色を察知し、柊平の勢いを止めに入りました。


「ロアン!わかってないな!この味は、俺たちの魂が泣いている味なんだって!」


柊平はロアンにまで熱弁を振るい、場を和ませつつも、真琴への特別な感情を周囲に示しました。

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