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、ゲームへ  作者: ヒト
第ニ章 骨の髄まで
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「リミット」

           展望台


俺たちは急いで町に向かった。道中には、クロや巨人がいて移動に手こずった。

速く行かんと、全員死ぬ。


どこで間違えた?狙いはコピーを増やすことじゃなかったんか?増やして俺を見つけやすい·····ように······


そうか。もう十分作ったんだ。前回は、真弓がいた。真弓を使って俺を呼び出すことができたからここに戻ってきたんだ。


でも、今回は俺を誘き寄せる材料がない。なら、探すしかない。どんな手を使っても。ユルハはそんなヤツや·····


やから今は目的通り、コピーを増やして町にいるであろう俺を探してる。

間違ってた、俺が。


あぁ、俺のせいで大勢死ぬ·····

俺がもっと考えてれば、もっと計画的やったら、もっと、もっと·····


「バァァン!」

突然の爆音に俺たちは立ち止まる。直感的に町の方を見た。


商店街があろう場所から煙が見える。

それはあまりにも残酷で、非現実的。

視界が遠のいていく、聴覚と触覚が鈍感になっていく。脳がこの情報を否定している。


町から紅蓮の模様が見える。黒い靄が立っている。野焼きみたいな臭いが嫌でも鼻につく。

俺たちの町が·····燃えていた。


何度見ても変わらない。もうここに今までは無い。あるのは、燃える町と·····殺意だけだ。


山をくだり終えて、公園に向かった。そこなら、人が少ないと思ったから。

道中には死体があった。血を流して横たわるだけ。


声も上げず、動きもしない。目が合った。その目は俺を追っているように見えた。それもそうだろ。俺が殺しも同然なんだから······。


公園に着くと、避難している人が多くいた。

その中にはコピーもいるはず·····

「どれくらいおる?」


大勢を見分けるのもかなり困難だろうが、今は頑張ってもらうしかない。

「·····ほとんどコピーだ。人は·····3割ぐらい」

「分かった、ありがとう」


ここでの戦いは避けたい。これ以上犠牲を出したくないし、コピーたちは何故か人を殺してコピーにしてない。


戦いを避けられるかもしれない。

それに、俺たちを見たコピーがあいつを呼ぶかもしれない。それを待つか·····


「お兄ちゃん!」

突然、こちらに向かって声が聞こえた。聞き覚えがある。それは·····蒼汰の妹、藍華だった。

蒼汰は、名前を叫び、安堵しいるように見えた。


藍華が走ってくる。蒼汰も手を広げて待っている。どんどん近づいてくる。かなり速く走っている。助走してるみたいに。


藍華が腰に手を伸ばした瞬間、俺は蒼汰を突き飛ばした。

「ドスッ」

腹が熱い。それに脈がドクドクと動いている。


足が少し動かしにくい。体もだ。

そっか。腹を刺されたのか。ならこいつは·····藍華じゃない!


ピストルを手に取って、乱射した。狙いが定まっておらず、かすりもしなかった。


「あ〜あ、失敗してもたわ·····どうしよ·····」

そいつは残念そうに言う。一方蒼汰は、

「え?あい·····か?何して·····」

動揺どころの話じゃない。


ハルがピストルを構えてトリガーに指をかける。

「藍華!何してんだよ!」

言葉には怒りが籠もっている。でも、トリガーをハルは引かない。射線上にコピーはいる。後は、トリガーを引いて弾を発射するだけ。


「雪?どうしたん?撃たへんの?」

ハルのトリガーにかかる指は躊躇が籠もっていた。それを見た如月さんが攻撃を開始する。


あい·····コピーは腕を切り落とされ、首が落ちた。あっけなかった。でも、それ以上に被害が大きかった。


咲ねえが、傷口を止血するため抑えているが、血が止まらない。ナイフは深くまで刺さり、内臓に到達していた。


延命のために、ここを離れて治療しても情報は手に入らない。それどころか、こんなクソみたいな世界が確定してしまう。


なら·····諦めるしかない。

俺は刺さったナイフを抜く。


「翔!なにして·····」

そして、腹に思いっきり強く包帯を巻いてサラシのようにする。後は時間との勝負だ。


ユルハと俺のコピーに会う。

俺のコピーがどれだけの支配を受けているのか。ユルハがどれだけ強いのか。

もう終わる命だ。どこまでもやってやるよ·····

どうも、ヒトです。この作品を読んでいただきありがとうございます。良ければ感想やブックマークをしてくれると嬉しいです。誤字脱字もあったら報告していただけると助かります。

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