「出発地点」
目が覚めたら家の前にいた。二周目の始まりだ。
今回はみんなを頼る。大丈夫。咲ねえが教えてくれた。家族だからって言ってくれたから。
チャイムを鳴らす。
「は〜い、朝倉です」
「ただいま、帰ったで」
玄関からみんなの出迎えを受けた。
前みたいにみんなの激励で帰省を果たした。
そこからはまた思い出話をした。二回目だから変な感覚がした。
「やっぱ変な感覚やな」
「急にどしたん?変なこと言って」
「いやこっちの話。それと後で裕太と咲ねえと真弓に話あるから俺の部屋で話そ」
雪に会いに行く前にはみんなに話をしておきたい。
「了解!まゆちゃん今お風呂入ってるから、来たらいこか」
「うん」
そんな事を話していると、ドアが開いた。
あ、そういえば前にもこんな事あったような·····。
「え」
「あっ」
そうやったぁ·····。
「バァン!」
勢い良くドアが閉まった。
「ご、ごめん。癖でつい·····」
「ええよ、はよ服着ろよ。風邪ひくで」
階段を登って行った。俺たちも二階に行こう。
「まゆちゃん最近だらしなくてねぇ。下着でリビングはいってくるんよねぇ」
「「咲ねえ全裸やん」」
とりあえず二人を部屋に入れて、真弓を呼びに行った。
「真弓〜、もう服きたか?ちょっと話あんねんけど」
「うん、もう大丈夫やで」
部屋のドアを開けた。
「おかえり、翔!」
笑顔で迎えてくれた。今まで色んなことがあったけどやっぱり笑顔が一番だ。なんだか色んな感情が込み上がってきた。
俺は真弓を抱き寄せた。
「ただいま」
「お、おぉ」
戸惑った様子だったが、にこっと笑ってしばらくの間優しく包んでくれた。
「話あるから俺の部屋来てくれん?」
「うん、いいよ。みんなは?」
「俺の部屋おる」
真弓を俺の部屋に連れていき、全員が揃った。
「ふぅ·····」
心を落ち着かせて今までのこと、今置かれている状況
を喋る。
「信じられんと思うけど·····」
みんな真剣に俺の話を聞いてくれた。誰も馬鹿にしようとはしてこなかった。
「やから力を貸してほしい」
こんな危険な事断られてもおかしくない·····。
でもそんな不安は、咲ねえの言う通り心配なかった。
「うん、協力する」
「俺も」
「私も」
当たり前だと言わんばかりに返事が返ってきた。俺はそれがとても嬉しかった。
「ありがとう」
感謝と一緒に感情が零れ落ちた。
しばらくみんなが慰めてくれた。
「今後の予定とかはどうするん?」
「今後は·····」
先ずは雪を家に連れて帰る。明日には雪が襲われるからそれを対策する。次は夜の襲撃について。俺たちで反撃して追い払う。できれば捕まえて尋問したいと伝えた。
そして明日は教会に行こうと思う。前回頼れとお許しが出たので頼ろうと思う。それにアゼルは絶対頼りになる。いざとなった時、助けてくれるはずだ。
できれば教会を拠点にしていきたいということも伝えた。教会は人里から離れていてコピー人間対策になる。
先ずはそこまでだ。
「分かった。でもお父さんとか警察に頼るのは?」
「それは駄目だ。明日には母さんと父さんは出張いくから心配かけたくない·····。警察は、相談しても真に受けてもらえへんかもやし、コピー人間がおるかもしれん」
「そっか·····」
「他に質問とかある?」
すると咲ねえが手を挙げた。
「私、一人協力者呼んでもいい?絶対信頼できる人やから」
他の協力者かぁ·····。できればあまり巻き込みたくないし、命をかけるくらい危険な事だから首を縦に振ってくれるか·····。
「誰呼ぶん?」
「如月に協力してもらおうと思って·····」
如月さんは咲ねえの同級生で、俺の友達であり部活よ先輩だ。
「え?如月さん?なんで?」
「えっと·····」
咲ねえは口をもじもじして中々わけを喋ってくれない。なんか顔を赤らめてる?
「ごめん兄ちゃん、僕が言うわ。多分、彼氏やからと思う」
「え?」
え?初耳なんだけど。まじ?如月さんが?咲ねえと?
驚きすぎて時が止まった。
「ち、違う。いや違わんけど·····。如月強いし、人がおったほうがいいやろ?それに信頼できる」
確かにそうだ·····。めっちゃ剣道強いし、何よりも肝が据わってるしなぁ。優しくて信頼もできる。めちゃくちゃ欲しい·····。
「分かった、連絡しといて。お願いします」
俺は了承した。
「お〜い、そろそろ行くで〜」
母さんの声が階段から聞こえた。
「よし!行こか」
相手のことやコピー人間のこと。知りたいことがたくさんある。クリアは·····難しいかもしれないけど、できる限りのことはやれるはずだ。
大丈夫、今回はみんなが居る。頼れる仲間、家族がいる。
クリアへの道を創るために頑張ろう。
これからどんな苦難があっても挫けない。みんなが俺に応えてくれたから。
そんなクソゲー絶対クリアしてやる。
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