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草魔法のご利用は計画的に

 世界大戦。

 現実味のない言葉だ。今、現在進行形で始まりそうである。植物界が大荒れ過ぎて……。

 原因、私と父と魔女。反省している。水魔法の親和性とかを研究していったら、なんかすごいのできちゃったんだ。物言わぬ植物ではなく、感想も言ってくれて喜んでくれるならと物々交換したのも確かにそう。エナジードリンクみたいな気分だったのが間違いだった。

 あれも飲み過ぎはやばい。

 いや、でも、最初に栄養剤をドライアドに投げたの魔女だし、魔女が悪くないかな。そうじゃないかな。私は悪くな……はい、反省してます。

 でも、知らない場所に呼び出されて正座させられるのはやはり納得がいかない。ちなみに今日は魔女も一緒。

 魔女界の偉い人に説教されてる。

 と思う。ふがふがが多くてよく聞き取れないので、お隣のお付きの人が解説してるんだけど、それあってる? どうも、ご長老、耳も悪そうだから、間違っていても訂正できなそう。


 二時間もふがふが言われ解放された。その後は、魔女集会の著作権管理のようなところから事情聴取じんもんされ、栄養剤は新種の薬として登録された。今後、出荷管理されることなる。

 そこから商会を紹介され、その商会傘下の植物専門の会社の社長になった。

 え? なんで? と思えば、節税対策だそうだ。個人の売買の場合、個人の収入として税金がかかる。話を聞けば累進税率だった。会社としてなら、人件費や設備費などが収入と相殺して、売り上げはほどほどで済むらしい。

 異世界も世知辛い。

 栄養剤での私の収入というのも現金ではなく現物であることも加味されてのことだそうだ。


 ユグドラシル候補の種とか、苗とか、個人で管理すんなというところ。そんなすごいやつだったんだ。この件については魔女も冷ややかだった。魔女にも黙ってたから。親愛の証というプレゼントだよ。賄賂じゃないよ。


 というのが、この一週間の出来事だ。

 今は、空飛ぶ運び屋さんのお世話になり、世界中を旅している。世界樹にならんとする木に憑いている精霊はその地を離れることができない。うっかり動くと生態系への影響がすごいのだそうだ。お付きの人が山盛り付いてくる。付属品多すぎ。


 そういう世界樹候補たちに、私が、説明して回っている。

 成長協定として。

1,生後1000年を超える各樹に栄養剤の配布制限がされる。

2,生後100年未満の樹に関しては金銭及び物品により購入が可能である。各樹の年間の総数制限があるので超えた購入が発覚した場合、10年購入禁止とする。

3,ほかの樹が購入したものを使うなど不正が発覚した場合、100年の購入禁止とする。

4,製作者に危害を加えた場合、永年購入禁止とする。また、世界樹への永劫挑戦権を失う。


 そんな感じだ。

 数か月かけて、ごねる木々を説得し、どうにか帰ったのだが。


 庭が大変なことになっていた。

 種が発芽し、苗が育ち、なぜか植物精霊ドライアドになってた。その他、各種、お揃いで。皆が皆、私を好きという。

 丹精込めて育ててくれたじゃないですかと頬を染める。そして、私が一番の親友なんだから私を通しなさいよねと一番最初に居ついたドライアドが言う。


 めんどくさいマウント合戦が始まってしまった。


 魔女があら、ハーレムと呟いていたが、そうじゃないだろっ!

 お前ら種子植物。私、ほ乳類。人間寄こせ、人間! え、俺、胞子で増えるけど、ってなんかシダ植物いるんですけどぉっ!?

 どこから来たって洞窟……。洞窟?

 あー、ちょっとこっち来なさい、いいから、魔女ーっ! 洞窟からやってきたキケンな植物います。どうしますー? え、経過観察? くっ。じゃあ、いなさい。

 他解散、しない? しないのか……。


 そんな日々を送っていた中、恐怖の手紙がやってきた。


 税金前納のお知らせ。

 え、ぜんのう? おまえ、去年稼いだだろ、先に支払えよ。税金。なに? ごろつきなの? 税の取り立ててって。


 まさかの新社長生活は借金スタートになった。

植物ハーレム出来ました。

男女、無性、両性、TSするやつ色々います。

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