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女神・ザ・クッキークリッカー! ―女神を殴るごとにレベル上がるんですがそれは―  作者: 八゜幡寺


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68/77

68:明日には

「まあ、これでまずは走らせまくって鍛えまくったんだ。……次に攻撃力だが、これもなんら変わりはない。【HP】が1000【ぼうぎょ】が500ある俺にダメージを与えることが出来ればまず合格としたんだ。……そして【ぼうぎょ】も鍛え方はやはり変わらん。俺の――」

「ま、待て! もういい! 聞きたくない!」

「こいつ、命を何だと思ってやがる!」

「ゲスめ……!」

「この世の生命におけるツラ汚しよ!」


 すごい非難を受けた。

 悪魔が言うな。




「――要するにあいつらレベル自体は低いが、はっきり言って戦闘力ではお前ら悪魔に引けをとらないだろ。俺もいるわけだし、明日にはもうモンスター軍を殲滅しちまおう。わかったか?」


 散々批難の言葉を並べた悪魔共だが、返事は一言もない。


 ……殴りすぎたかな。死なないように加減はしたんだかがな。


「みなさーん、そろそろ……ってうわ! どうしたんですか!? 悪魔さんたち、なんで逆さまになって上半身を地面に埋めてるんですか!?」

「ああ大丈夫俺がやらせただけだから。てか、明日総攻撃が決まったからさっさと寝ようぜ」


 そこへやってきたベルが驚愕して食器を落とした。

 パリンと割れるガラスのコップを尻目に俺はさらっと流して明日の休息を促したのだった。


「え、明日ですか? アギトさん、今さっき到着したばかりじゃないですか。もう少し回復してからでも……」

「長引かせても無駄だろ。それにこの二ヶ月は女王の作為もあるが、勇者としての仕事なんて何一つさせてもらえていなかったんだ。鈍ってしょうがない」


 それでも心配そうな表情で訴えるベルの肩をそっと掴む。


「変態共を見張りとして外に放ってあるし、今日はもうゆっくり休もう……あの時みたいに、一つのベッドで、な?」


 途端に真っ赤になるベルが、本当に可愛かった。

 あいつらにはもう見る影もない恥じらい……そして着衣。

 俺を燃え上がらせるには、最早それで十分だった。




「ワンワンワンワンワンワン!」

「ブヒ! ブヒブヒブー!」


 ――家畜がやかましい。


 いや、これは違う……!

 俺の変態共が発する警音だ!

 即座に応答する。


「人語を許可する! どうしたァ!」

「ワンワンワ……こ、こちらに向かってくるブヒ影あり! その数――大軍!」

「ち、休ませてはくれないか。まあモンスター軍が攻めてくるとしたらこのタイミングしかねえよな」


 ベルに目配せをして、この中に隠れていろと合図。

 すぐに小屋から飛び出した。


「お前ら、準備はできてるか!」


 条件反射で口走ったが、いらぬお世話のようだ。

 既に臨戦態勢をとる頼もしき俺の仲間。


 シンディに至ってはもう馬の状態で待機しているじゃないか。


「よーしいい子達だ。だがまだ待てよ。合図があるまでオアズケだからな」


 大軍はまだ豆粒の様に小さい。

 戦うにしても拠点から離れすぎて、討ち漏らした敵が万が一にもベルに危害を加えないとも限らない。

 直ぐにでも駆けつけられる距離での戦闘を心掛けたい。


 敵軍は全員が何かしらの金属を所持しているようで、夕日に反射していて眩しい。


 ん……? なんか、変だな。

 もう少し近づいてくる頃には、その金属はどうやら全身に着込んでいるようだった。

 モンスターが鎧?




 ――そして、とうとう接敵まで間もなく。


 それは、モンスターなどではなかった。

 それは、白馬の上から颯爽と飛び降りて俺の目の前に立ち、深く、深く頭を下げた。


「勇者よ。よくぞこの地へ参った。我が国の軍を率いて、見事勝利を収めてくれ」




 ――女王!?

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