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女神・ザ・クッキークリッカー! ―女神を殴るごとにレベル上がるんですがそれは―  作者: 八゜幡寺


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36:神の一振り

 くっそ、完全にこっち向いた。ミゼーア顔こわっ! 

 怖い顔のまま、笑っていた。


「君が、殺した? あはは! 主神の従者のくせに、ひどい冗談を言うんだね。面白いなあ。……それとも、本当に?」


 殺気――。

 あっやべ。殺される。


 胃がキリキリと締め付けられるようなストレス。殺意をぶつけられたときに感じるプレッシャーだ。

 これまで経験したそんな重圧の、何十倍もの濃度が襲い掛かる。


 バカな、今回の死闘で、俺のレベルも1000を超えたんだぞ!?

 世界を滅ぼさんとする魔王を、もうステータスの数値だけで捻り潰せるんだぞ!


 それを、ちょっと怖い狼顔が冗談ぽく口にした軽い殺気一つで……まな板の上の鯉だ。

 まずいまずいまずい!

 女神バリアーは、ちょっと距離的に無理っぽい! アイテムでワンチャン……も、女神がいないと取り出せねえ!

 くっそ結局女神のせいで俺は死――。


「おい、拙者は串刺しにしたまま放置でござるか? さっきから余裕ぶっこいて殺した気になっているでござるが……」


 あ、アルテミス! よかった、生きていたのか!

 絶体絶命に思えたアルテミスは、以外にも元気に言葉を紡いでいた。

 ミゼーアと名乗る狼顔も少しだけ驚きの表情を浮かべ――。

 姿が消えた。


 アルテミスが振り向きざまに短剣を薙いだのだが、惜しくもゼロコンマ遅かったか。

 消えたように思えたミゼーアが再び現れるも、どこにも傷一つ負っていない。


「驚いた。心臓を貫いたはずだが。なぜ死んでいない?」


 俺にもそう見えた。

 その疑問に答えはせず、アルテミスは一方的に質問する。


「何を避けた気になっているでござるか? 貴様は【神の一振り】を目にしたのでござろう。貴様こそ、なぜまだ死んでいないのだ?」

「な、……に!?」


 途端に、ミゼーアは体をまさぐり始めた。

 焦燥が傍目からも見て取れるほど、狼顔は狼狽していた。

 パタパタと体を叩き、顔を抑え、心臓の位置に、手を置いて――。


「…………なにも、ないけど」

「……あ、そうでござった。それは蘇る前の話でござった」


 なんだか、過去の栄光の話ばっかりする職場の上司がフラッシュバックして、悲しくなった。

 そうだね、昔はそれでブイブイ言わせてたんだよね。

 今じゃSMクラブでブヒブヒ言わされてるんだよね。知ってるんだよ、社内の情報通がそんな店に出入りする上司を目撃したんだよ。


 しかしめげないアルテミス。

 過去を捨て、果敢にも奴へと近接する!


「ならば正攻法で倒すのみでござる! ぬわー!」


 アルテミスは短剣を振り呪文を唱える。

 舞い踊るように突き刺し、振り払い、斬り上げる。くるりと回って足を組み替え、中空で足をポンと鳴らす。その無駄に見える行動までもが、実は次の攻撃への布石となる。

 舞踊剣術。

 アルテミスはそう言っていた。


 ――ミゼーアが大きく飛んだ。

 それを追ってアルテミスも飛ぶ。

 短剣を投げ、しかしミゼーアは体を捻りそれを躱す。

 その隙を、逃さない!


「勝機――! ハチの巣になるでござる!」


 いつの間にか、アルテミスの手には矢が握られていた。

 左右に四本ずつ、指の間に挟めてある。

 それをすかさず――投げる。


 弓は使わない。

 アルテミスは、その剛力でもって矢を投げて戦うのだ。その投擲速度は――!

 脳筋エルフより、ずっとはやい!!

お読みいただき感謝でございます。

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ランキングに載ってこの作品をもっと広めていきたいです。よろしくお願いします!

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