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女神・ザ・クッキークリッカー! ―女神を殴るごとにレベル上がるんですがそれは―  作者: 八゜幡寺


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22/77

22:とんでもないチート

 ――水素爆弾。

 別名【熱核兵器】


 人為的な核融合によって生み出されるのは【小型の太陽】

 400000000度(4億度)の超絶灼熱で数百kmに及ぶ範囲を焦土と化す人類史上最強の兵器だ。


【地上ですらこの威力】だぞ。


 ダンジョンという閉塞空間。

 アリの巣のように入り組んだ洞窟内だが、その全長だって精々数kmから数十km程度だろ。

 

 逃げ場はない。

 ガードなんて不可能に決まってんだろ。

 正直、女神バリアーでさえも不安過ぎるんだが……。ま、死ぬとしても一瞬にして骨まで蒸発だろうから、痛みもないだろ。

 モンスターに食われて死ぬよりマシだ。


 まだ見ぬオークもキマイラもゴブリンも、魔王よりも強いみたいだが、所詮はザコ敵の代名詞。


 ザコはザコらしく、くたばりやがれ!




「あ、無理です。そういう広域殲滅兵器ってズルいんでナシです」


 それを言われた瞬間、意識がすとんと闇に落ちた……。




――




 「あ、気が付きました?」


 目を開けると、女神が覗き込んできた。

 顔の角度と後頭部の柔らかな感触を鑑みるに、これはつまり――。

 膝枕というやつだ。


「……俺は、どうなったんだ?」


 その体勢のまま女神に尋ねる。

 目が覚めたのだから体を起こしてもいいが、せっかくの状況だ。

 膝枕なんて貴重な体験、存分に味わわせてもらうことにした。


 流石女神なだけあって容姿端麗な上に、絶対に恥部が見えない謎構造とはいえ薄布一枚羽織るだけのエロい格好。

 それを真下から見上げる。


 ――眼福である。


「あ、ごめん。聞いてなかった」

「質問されたから答えてたのに!?」


 目の保養に集中しすぎて、女神の言動を聞き流していた。

 まあ、聞かなくてもだいたい分かるがな。

 とどの詰まり――。


「ですから、私を体力の続く限り延々と殴りつけた後に、気を失って倒れちゃったんです」


 女神はサッカーの実況中継よろしく、先程のハイライトを解説し始めた。顎にいいのを貰ったとかボディは打つたびに的確な角度を捉えるとか……。


 ストレス過多と殴り疲れで俺は気を失ってしまったわけだが、女神はそんな俺の目が覚めるまで膝枕して待ってくれていたのだった。


 女神かよ。


「ずいぶんとまあ、嬉しそうだな」

「うふふ、当たり前じゃないですか。あれ? もしかしてお気付きでないですか?」


 何が言いたいのかわからないが、今はそんなことより現状を把握したい。

 女神のはしゃぎようで忘れがちだが、絶望的状況は何一つ変わっていないのだ。

 いや持ち込みアイテムにダメ出しを受けることがこの先もあるというなら、確実に事態は悪化している。


 それと、もう一つ悪い事態が起こっていることに今気がついた。


「おい、俺の右耳がなんかベトベトしてるんだけど、わかる?」

「……じゅる」

「食ったなお前」


 その事実を悟った瞬間、悪寒に背筋がブルっと震え上がった。

 刹那の早さで耳を拭う。にゅるっと粘性を帯びた液体は、一往復では袖の布地で吸収しきれず耳をこそばゆく撫でた。


「ひゃうっ」

「あれれ? アギト様もしかして……耳、弱いんですか?」


 いやらしい笑みで小馬鹿にするような態度をとる女神。なに得意気になってんだこいつ。人の弱みを見つけてそんなに嬉しいか?


「……言っとくけど、弱いのは耳だけじゃねえ」

「え! ほ、他にはどこが!?」

「それはな――! 全ステータスがゴミ弱なんだよ!」 


 なに鼻穴広げて聞き出そうとしてんだ! エロオヤジか!

 そんなやつには鉄拳制裁。

 垂直落下のゲンコツを脳天に叩きつけてやった。


 テッテレー。

 女神は「んぎゅっ!」とカエルが潰れたような悲鳴をあげたものの、涙目になりつつもケロリと話題を反らした。


「それはそうとアギト様。なにか、大事なことをお忘れではありませんか?」

「なんだよ、知らねえよ。もったいぶらないで言え」

「うふふ……。ではヒントをあげましょう」

「もったいぶるなって言ったよな!? ぱっと教えろよ! ぱっと!」

「まあまあ。アギト様は私を殴ると『テッテレー』なんてファンファーレが聞こえてきますよね? その後にステータスを見るとレベルが1だけ上がっていましたよね?」


 女神が何を言いたいのか……瞬時に判明した。 

 いきなりのクイズにイラッとしたが、まさか……。


「おい嘘だろ……ステータス・オープン!」


 確かにこいつを殴る度にヘンテコな音色が響いていた。

 低レベル帯ですらたった1レベルしか上がらないし、こんなダンジョンでは気休めにもならないバグなんだと気にも留めさえしなかった。


 殴り疲れて気を失うほど女神を殴っていたあの時。

 曖昧な記憶ながらも、テッテレーがただひたすらに反響していたような気がする。

 そして今こいつを殴った時……確かに鳴った。『テッテレー』が。


 つまりこれは――!

 とんでもないチートじゃねえか!


――


本名:大鰐おおわに 顎斗あぎと

種族︰人間

称号:八龍の勇者(オロチコマンダー)


レベル:638 ←new!

HP:5/5

MP:1/1

こうげき:3

ぼうぎょ:3

とくこう:1

とくぼう:1

すばやさ:6


残高:12760 ←new!


【ユニークスキル】

沈まぬ太陽(ミリオンサンズ)

不死王眼(デッドリースルー)

・???

・???

・???

・???

・???

・???


【スキル】

・ステータス


【備考】

 なぜか神を殴るとレベルアップする。


――

お読みいただき感謝でございます。

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ランキングに載ってこの作品をもっと広めていきたいです。よろしくお願いします!

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