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移籍と初潜り

今年で迷宮に潜ること約30年。体も言うことを効かなくなってきたし、私みたいな低〜中層をうろうろしている中堅は居なく皆、さっさと上の層に移動しているせいで、塩漬け依頼を中心に仕事をしてきたが職員が変わり扱いも悪くなってきた。最近では、報酬をピンハネしている様子なので、長年所属している恩義も有ったが所属場所を移動する事にした。

新しい所属場所は、商業ギルド。契約はうるさいがしっかりしているので、ピンハネ等はない。依頼主は主に商人や生産業で鉱物・薬草・低級の魔石の依頼が主に出ていると説明を受けた。

所属登録と同時に以前登録していたギルド職員のピンハネの件を商業ギルドの経由で訴える事と終の住みかを建てる土地を購入することにした。

近場で安価な土地を訊ねると以前、工場が有ったが土壌汚染を理由に立ち退きそのままになっている場所が町から数キロの森の中にあると言う。物件内容として近場の水辺と小屋を建てるには十分な広さの土地を提示された。

場所をみてから購入することを伝え場所を書いた地図を貰う。

土壌汚染の程度を記載された書類も一緒に貰ったので、検討材料とに利用しようとおもう

所属ギルド・預け金を移動しただけなので、時間もさして掛からなかった。依頼板を見てみると塩漬け依頼が沢山有った。どのギルドも低級層の依頼には手を焼いているのだろう。しかしながら、幼児や高齢者・一般家庭で安全に使用する魔道具や魔石は低級層や中級層からではないと採取出来ないものもあるので、依頼が後を絶たない。大会社では専任を雇うらしいが小さな会社ならギルドに頼むしか道はない。それゆえ、塩漬け依頼が多くなってしまうのかもしれない。

今から潜れば間に合いそうな依頼を2枚取り受付カウンターに向かう

依頼書を渡すと驚いた顔をしている職員。なにか問題でもあるか?と訊ねると締め切りが後1週間しかないが大丈夫かと聞かれた。

依頼内容としては、低層でしか採取出来ない鉱物である青銀20個、赤銀20個。同じく低層でしか採取出来ない薬草で傷薬や体力回復剤・魔力回復剤の原料となる薬草の若芽を2枚1セットてして各20セット。いつもの半分の内容だから大丈夫だと答えて受領して貰う。

そもそも、なぜ驚く。この程度なら低級層の専門家と笑われた私ならすぐに終わらせてしまう自信がある。

初めての商業ギルド所有の迷宮はどんな感じかな♪と低級層の踏破回数が少ない所に潜る。踏破回数が少ないのは面倒か実の入りが少ないせいだろう。そのため、資源が沢山ある。数が多い依頼の場合は、その方が効率的だ。

大体の罠や出てくるモンスターも同じだが踏破回数が少ないだけあって遭遇回数が多かったが気になるほどではない。というか、簡単に踏破できる感じなのだが、何がネックになって放置されたのか理解できない。資源が沢山あるから魔物の遭遇率も高くなるだろう。そのくらいの問題なら己の技量と魔道具を使用すれば気にならないものだろう

襲ってきた犬型の魔物を解体して商品になる部位と食べれる部位、自分用の品を工作するのに使用する部位に分けて袋に入れる。以外と美味しい犬型魔物。干し肉としての需要があるので、剥ぎ取り忘れはしないようにする。

道すがら薬草を採取しつつ青銀、赤銀を採取出来そうな壁を見つけては鶴嘴を振るう。各種銀を採取するコツは、なんとなく周りの壁と色が違う場所を掘ること。赤なら赤ぽい、青なら青ぽい感じの場所を掘ること採取が以外と楽。ピンポントで掘れば、崩落の危険性が無くて安心。採取の際は、背後が無防備になるので、罠を仕掛けて安全を確保しておくのを忘れない。今日の罠は、犬型魔物が嫌いな匂いを出す薬草を焚きそれ以外の魔物の場合は、近づくと鎌鼬が急所を攻撃する魔道具(どれも自作)

定数プラス10ほど採取したら出口に向かうことに。

この迷宮は、今日の依頼品以外にも採取可能性がなものが多い。定期的に潜ると効果的だなて考えながら出口手前の主部屋へ

主は犬型魔物?と思火を吐く蜥蜴だった。しかも、私より剣技が素晴らしいときた。鎌鼬と槍で急所を狙いがんばる事、半刻。やっと終了したと思ったら主の倒れた後に残っていたのは中級の火魔石1個と火蜥蜴の皮1枚。主部屋って疲れるだけだよね。踏破数が少ないのっていがいと主がネックになってたのか?とぐったりしながら採取したものを担ぎ上げギルドに戻る。

予想時間よりも数刻遅くなったが許容範囲に終わり安堵しながら依頼品と遭遇した魔物の部位をカウンターに置くと依頼品を内容と確認にするのと売買部位の確認に後ろがバタバタし始めた。

そんなに大変か?と思いつつ食事を取っているから終わったら教えてほしいと伝達してギルド内の飲食スペースへ

美味しそうな定食を注文してから気がついたが、一般人にも対応しているようでスペース分けがしっかりなされている。一般人からは見えない仕組みになっているようだが此方からは丸見え。来客層は結構上流家庭が多いみたいだ。実家で見た服のデザインや質なので間違いない。味が期待できるな♪と楽しみにしていると来た定食は値段から予想される値段よりも数段上の味だった。

いい肉が入りまして。と会計の時に感想を伝えた時に返ってきた答えてだったが、1体だけ紛れ込んできた猪型の魔物の肉。そのままギルド内の食堂に卸すと聞いていたので、美味しい具合になるように少しだけ熟成させたんだが。

食べ終わるまでに確認が終わらなかったのか呼びに来なかったが大丈夫なのかと心配していると食堂の人からギルドからの伝言ですと渡された紙には食堂でお待ち下さい。とのことだったので待つことにした。

食後のお茶を楽しみながら暇潰しに提示された土地の詳細を見る

汚染されたというが、書類をみるとそれほどではない。水源地も回復可能な数値であるし、独りだと十分な広さ。敷地内の木々は好きにしていいとの事なので、木材加工して利用する事とする。しかしながら、現地確認をしないと書類ではこう物件でも違う場合があるので、注意しなければならない。

私用書類を入れた魔道具から素人でもわかる建築。と言う本を出してざっと読む。風魔石を使っての乾燥。土魔石を使っての土がためと言う作業があるみたいだ。

一人では難しい所もあるが、ゴーレムを数体召喚してしまえばなんとかなるだろうし、建築に明るい人も居るだろうからその人も召喚すれば良いか。召喚を使う場合はギルドに申請しないといけないからな。その前に召喚場所を認定させないとダメだから、土地用の結界杭と糸を生成しなと。その後に、登録さんを(登録を司る公式精霊のこと)を呼んで認定・登録をお願いしないとな。

そもそも書類関係を整えないと呼べないから実地は早めにしないと。と打算をしながら待って居ると声がかかる。

書類・本から声の方に視線を移動させると身なりのいい美丈夫がたっている。顔を見知っているので、昔の知り合いか?と記憶を浚うが出てこない。

大体、目の前に居る美丈夫と記憶にある人々との年齢は違いすぎる。記憶にある人々は長寿種なのだから記憶に数年足せば良いのだ。

美丈夫は大体、同年代。だとすると親世代か短命種だと学生のときの知人となるが、このような美丈夫なんて知人には居ない。

「どなた様?」問いかけると失望した様な顔をさるた。昔から親や兄弟が私を見るときよくした表情だな。と思っていたらギルドから声がかかった

「失礼させてもらいますね」一声かけて書類を魔道具にしまい美丈夫をおいて席を立つ。待つように懇願される様な言葉が聞こえたが、気のせいだと思う。そもそも上流家庭が私みたいなのに声をかけること事態が理解できないし、見ただけで追い出すのが常になはずだ…

ギルドでは、数が多かったので査定に時間がかかったと謝られたが、有意義な時間を過ごせたので気にしないでください。と断りを入れるが、あの程度で数が多いとは大丈夫か?

まあ、全ギルドのように流れ作業的な感じではなく、丁寧に査定してくれたのだろうと期待しておく。

依頼品・売買希望品はどれも良質だったのと塩漬け依頼を消化を評価されて取引額が高めに設定されていた。ありがたい。それと、犬型魔物の肉も塩漬け依頼に有ったらしくそれも依頼品として買い取って良いだろうか?と聞かれたので了承した。

今日はこれまでとして、新しく紹介された安宿に足を向ける。

商人も利用するのだろう。安宿だからだと言ってもまずまずの内装と食事内容だった。風呂は付いてないが近くに銭湯があるので、そこを利用できるようになっている。町中の銭湯は迷宮潜り達はお断りのところも多いのにありがたい。商人ギルドだからこそなのだろう。


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