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Scene 6

 なんて楽な世界だ。設えられた神座(かみのざ)に、座っているだけ。現実(リアル)とは打って変わって、(うず)もれ様のない呼称――神。

 ――でも、果てしなく暇だ――

 居るだけ。どういう仕組みなのか、ゲームの世界に来て、数ヶ月は経った。

 朝日と共に起き、月明りで眠る日々。目が覚めたら自分の部屋……なんていう、有りがちな展開は無かった。

 ――夢じゃなかったんだな――

 今では、すっかりゲームの世界が現実だ。


「神様、お食事で御座います」

 運ばれて来たのは今日の朝食。古代ローマの食事情なんて判らないが、それらしくはない。どうかと言えば、現代日本に通じるものがある。

 メニューは、白米、味噌汁、焼き魚。

 ――和食だよな――

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