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Scene 5
――……衣装だけみれば、古代ローマって気がする――
長老を始め、一枚布で身体を覆っている。少なくとも、近代日本設定で無いのは確か。
――多分、学校とか言っても通じないな――
「高校生というのは、俺の国では15〜18歳の人間に与えられる称号です」
我ながら、頭悪い言い回しだ。
「称号……なるほど。神の国は神秘的ですな」
――いいのか? それで?――
あっさりと受け入れられて、肩透かしを食う。
――俺、此処で何すんのかな――
当初の疑問に立ち返った。
「あの……俺、何したら?」
「? 神様は居て下されば!」
――え? 居るだけ?――




