4/10
Scene 4
「ほほ。このお方が、今時代の神様かの?」
白髭を蓄えた老人が、眼光鋭く俺を見上げる。
「長老! 態々お越し下さったのですか?」
「神様おわす処に我在りじゃて」
――……よっぽど、この長老の方が神の貫禄。尻尾巻いて逃げるか? 逃げ場無いけど――
唯々卑屈になってく。
「ほれ、お前達が騒ぐで神様が何も言えんくなっておる。すみませなんだ」
深々と下げられる頭。
――止めてくれ。俺なんか、そんな器じゃない――
「俺は神じゃないです。時代に文句言うばっかの、十把一絡げな高校生で、何の力も無いんです」
「コウコウセイとは何ですかな?」
――ふぉっ? もしかして時代錯誤? そもそも、このゲームの世界観て?――




