コロナの犠牲者

福井県の九頭竜川の中流域の鳴鹿堰堤で女の全裸死体が上がる。警察は女の足取りを追うが、目撃者の証言では「北陸新幹線はいつ大阪まで通じる。」という言葉を聞いている。しかし警察の捜査は難航する。
　そのころ大阪北浜でコロナ後の投資ブームにのって大成功を収めた女性がいた。テレビ局から深夜の経済番組に出演する。しかしその姿を見た複数の人物が彼女についての虚飾を暴くことになる。
　大阪府警は彼女の秘密の暴露と福井の事件を結び付ける証拠を見つけていく。コロナの不景気の中で貧困の丼俗に陥った女たちの不幸とその中から這い上がった虚飾のタワーが交錯する。コロナで不幸になり、コロナでチャンスをつかむ・
　コロナで人生を左右された女たちの生きざま