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第五十八話

 只今...私...永田星華...生涯で一番と言っても過言ではないほど...緊張しております...


 時刻は夕方。


 私が今いるのは...陽大君の家の前でございまして...


 以前誘われた日程が今日になり...いざ家の前に来たわけですが...緊張してチャイムを押せません...


 どうしましょう...



「あ、星華さん。」



 そんなことを思って固まっていると、窓から外を見たのだろう、二階から陽大君に声をかけられた。



「ちょっと待っててね、ドア今開けるから。」



 どたどたと言う音がするので階段を下りているのだろう。


 あんなところを見られてめっちゃ恥ずかしい...


 記憶を消せないだろうか...





「ようこそ、星華さん。」



 玄関で靴を脱ぎ、陽大君の家にお邪魔する。


 そのままリビングへ入ると、陽大君と同じ金色の髪をした男性と、同じく金髪で、その長い髪をポニーテールにした女の子がいた。



「こんにちは。君が星華さんと言うお嬢さんか。」


「こちらは俺の父さん。」


「ども、陽大がお世話になってます。」



 丁寧に浅いお辞儀をされたので慌ててお辞儀し返す。



 そして女の子―身長は私と同じくらい―が陽大に尋ねる。



「もしかしてお兄の彼女?」


「違う違う違う。」



 慌てて首を振る彼に少し寂しい気持ちを抱えながらも挨拶する。



「こんにちは。永田星華といいます。」


「私は望月沙羅。今、中学三年生で、来年麗英高校に進学するつもりだからよろしくお願いします。」



 最初の発言から大丈夫かと思ったけど、しっかりしているらしい。


 それに麗英高校に進学するつもりとは...兄弟そろって優秀なのだろう。



「それじゃあ、夕飯までは好きにしていてくれ。僕はまだ支度があるから。」



 と言って陽大君のお父さんはキッチンの方へ行った。



「じゃあ、あとは若い人たちだけで。」



 沙羅さんも自室があるのであろう二階へ行ってしまった。


 待て、その言葉は一体どこで覚えたのだろうか...

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