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第三十四話

「陽ちゃんの家、母親がいないんだ。」


 陽大君は今、父親と妹と暮らしているそうだ。


 母親は妹を生んだ際の産後の肥立ちが悪く、そのまま亡くなってしまったそうだ。

 父親は男手一人で二人の子を見つつ、仕事をこなしていた。


 家族全員がそろうことは少ないが幸せであると、陽大君は過去に語っていたそうだ。


 しかし、そんな生活に悲劇が訪れる。


「あいつのお父さんが中学の時に倒れたんだ。」


 真剣な顔で語ってくれるライ君。


「詳しいことは俺も知らないけど、重大な病気らしくてな。大体二年たっても回復の見通しがないそうだ。

 そんで、多分陽ちゃんが休んでるのはこの件がなんらか関係していると思われるって訳だ。」

「そんな大事な話、なんで私に教えてくれたの?」


 そう聞くとライ君は少し照れくさそうに鼻の上部をかきながら答えてくれた。


「そりゃあ、星華さんが一番陽ちゃんを励ませそうだからな。頑張ってあいつを元気にしてやってくれ。」



 ライ君の話を聞いて思ったのは、陽大君の精神の強さの異常なまでの強さだ。


 身近な、大切な人がいなくても学校では明るく振る舞い続け、さらには人一倍気配りができる。


 そんな陽大君の力に私はなりたい。


「ねえライ君、陽大君の家の場所、知ってる?」


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