表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/13

第7話「ベース、やってみない?」

今回は短くなってしまいました。

ですが熱い内容になっておりますので、是非最後までよろしくお願いします

とある日の朝。

アリスは朝登校する時からギターケースを背負っていた。


大抵は部室のギタースタンドに置くものだが、練習したい時は家に持ち帰り練習し、次の日に持ってくるというのが慣例化する。

周りの目というのも最初こそは気になっていた。アリスが話を聞く分には軽音部の存在としては「えっ!?あったの!?」というレベルだそうだ。


一応美步が言うには「学校全体でアナウンスがあった」らしいが、どうもそれが短かったようだ。


そのためギターケースを背負う姿は最初こそは奇怪的な目線で見られたが1ヶ月も経てば自然と周りの目が慣れたおかげで、今はそこまで怪しげな目線を向けられることはない。


更にはエレキギターではあるものの、友人間でリクエストされたら弾いてみるというのも行っているため、特に長い休みの時にはアリスの周りには人だかりができる。

より良い学校生活が送れている。




さてそんな中でそのアリスのギターを弾く姿に1人、遠目から眺めている者がいた……。











「課題出し忘れしちゃった……。今から教室行かないとな……。」


放課後、期限に間に合わなかった課題を出しに行くためにギターとカバンだけを置いて教室を出る。

この時、アリスの他にもう1人クラス委員長の人がいた。

名前はアリスはど忘れしており、彼女と2人だけだった。


カバンの中を漁っていた時も、どうも妙な静けさに気まずさを感じていたがそこを振り切り教室を出た、と言うわけだ。



「あの子……いつも何してるんだろう。」


不思議に思ったが課題を出すことが最優先なのでアリスはひとまず職員室へと向かった。











音楽にハマるきっかけはなんだっていい。

そのアイドルの顔が良かったから、この曲の雰囲気が好きだから、みんな聴いてるから。


やるのも同じだ。


ただもしその音楽のジャンルが好きだと語るのであれば、もっとそのジャンル内での知見を広げるべきである。



特にパンクやメロコア、ラウドロックというのは知見を広げるという意味ではとても最適なジャンルで、ここ最近流行りやつつある「ポップ系ロック」の延長線上だからだ。

アリスがパンクを聴くようになったのも、父親が要因にあり、アメリカから始まったパンクブーム。それに父親が乗っかり、信者となり、アリスも聴くようになった、という訳だ。



ギターも同じで、アリスが自然とギターに触るのも実は時間の問題だったのかもしれない。

父親がギターしてるから触ってみた、というのもなんらおかしくはない。




そしてその状況が学校でも起ころうとしていた。




アリスが職員室から戻り部室へ向かうために荷物を教室へ取りに行く。

引扉を開けると、先ほどの委員長がアリスのギターケースを抱えていた。

なんならそこから出そうとしている。


その状況を見たアリスは石のように固まり、ただ茫然とその状況を見るしかなかった。


委員長もまさか本人が来るとは思わず抱えたまま立ち止まるしかなかった。

なんとかアリスは腹からではなく、脳で反射的に声が出る。


「何……してるの?」

「その……気になってェ……。」




変な女の子、三河千景との出会い。

それはあまりにもショッキングと言うべきか、変な出会いからスタートした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ