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ス カエット

「ぜぇ..はぁ..」


激しい呼吸を私が発する。

つ、疲れた。

やった事としては基礎的な筋トレだけどあと少しで終わる時に何故か数が戻るし、ランニングの時もいきなり後方を撃って走れ、走らないと撃つぞて脅されて必死に走った。

他にも桶を頭に乗せて歩かされたし、投げられたボール打ったり、場所を変えて飛んでくるボールを1人で捕らされたり、なんかこう疲れた。


「リーティエ!もう一度戦おう!」


私が疲れ果ててるとシンチュリーが突然戦いを挑んで来た。

なんで..


「…………なんで私と戦う?」


気怠げに彼に問う。


「何。この後は剣を使った組み手式の稽古だからね。だからそこで君に再戦をするんだ!」


私は思わずため息を吐いた。


「無駄に疲れるからやだ。それに私は剣術をしに来たのであって喧嘩をしに来たんじゃない。それじゃ‐」


「それでも!」


私がその場を離れようとするとシリルが叫ぶ。

それに思わず足を止めた。


「僕は負けたくなくない!だから僕が勝つまで戦え!」


私は呆れてしまった。

それじゃ、私は負けるまで彼とずっと戦わなくちゃいけなくなるのでは?


「嫌だ。面倒くさい。」


「それじゃ。君の負けだ。君は僕に戦わずに負ける弱い奴だと言う事だ!」


彼のその言い分に私は私は苛立った。

負けた癖に私より弱い?


私は人差指を彼に指す。


「分かった。やろう。そして今度は泣かせる。絶対泣かせる。」


そうして私達は恨みを込めて睨み合い、それは戦う準備を整えてる最中も戦う直前までずっと睨みあった。


「僕は騎士だ!だから今度は君に先手を譲ろう!さぁ!恐ろしくなったら逃げていいんだぞ!」


「そんな事を言って!あなたこそ逃げたくなったら逃げていいよ。」


お互い木剣を構えながら罵倒をしあいどう攻めるか考える。

彼はさっきと同じ剣を正面に構える。

さっきと同じ攻めでは芸がない。

前にお兄様に同じ事を笑われながら扱かれた。


だから私は()()()()()()()()()()()()()()()()()()


思い出せ。彼の戦い方を。

彼は私の攻撃を見て反応して、的確に対応した。

なら、疲れるけどしょうがない。


私は彼に向かって駆けていき、()()()()を振る。

右手は何も握らず、何も当たらない。

だが、虚が生まれた。


私は宙で手を止め右手を左に振り、腕の勢いを使い体全体で回って大振りの一撃を加える。

木剣は彼の体に当たる。


フェイントは相手が望む物を挙げる直前で上に持ち上げる。

相手がこうするだろうと思わせて既に引き返せない所で別の事をする。

とお兄様が言っていた。

私はそこまで出来ないが、これくらいは出来るようだ。


「グッ!」


彼は木剣を打ち付けられ、うめき声を上げる。

行ける。

なら、お兄様にやられた事をやり返す。

あなたは関係ないけどあなたがむかつくから今までの思いを晴らすわ。


私はウキウキな気持ちで斬りかかる。


時に剣と剣が振れる瞬間に自分の剣を止めて剣先を回して彼の剣を絡めとり上半身をがら空きにし、そこに振る(結果:躱される。)


時に剣を連続で振り、相手に防がせながら下がらせ、突然振り返り、木剣を脇から後方に刺しながら後ろに飛ぶ。(結果:一発入ったが反撃されないように彼から離れる。)


「さっきからなんだ!そんな事ばかりして!そんな事をしないと戦えないのか!」


「文句は私に一撃を加えてからにしろ!」


私は剣を振り下ろす。

彼は予想通り剣で受け止めた。


よし、ここで。


そう思った時に彼は木剣をがっちりと掴む。


「あ、あれ?」


私は木剣を彼から話そうとするが彼の力が強いのか全然びくともしない。


「まともに!戦え!」


彼はそう言いながら剣を引っ張り私の額に頭突きを食らわせられた。


「ひぎゅ!」


頭がぐらぐらして世界が点滅する。

強い衝撃によって世界がグラスに入った水のように揺れてまともに立っていられず、そのまま尻餅を付いてしまった。


「どうだ!……まともに戦わないからそうなるんだ!」


世界が揺れる中正常な聴覚にその言葉が聞こえて私の何かが切れた。


「どの口が!!」


私は衝動的にシンチュリーに組みつき押し倒す。


「剣じゃなく頭突きしたお前が言うな!」


その後、喧嘩をする私達を周りの鍛錬している人達に引き離されて落ち着くまで羽交い締めにされた。


「お主ら。元気なのは良いんじゃが問題は起こすんじゃないぞ。」


今、私達は鍛錬する場から少し離れたゴツゴツと石が所々出てる土の上に座らされている。

……足に石が刺さって痛い。


「色々言いたいじゃろうがまずはワシから言わせてもらう。まずはシンチュリー。真面目に戦えと言ったそうじゃがお主、戦場でもそれが通じると思っておるのか?」


「でも、騎士として・・・」


「真の戦いではそんな崇高な意思は無力となる。だが強い者はそれを押し通すと教えたじゃろうが。他者に勝手に押し付けてどうする。」


彼はそれを聞いて肩を落として落ち込んでいる。

いい気味だ。


「それとリーティエ!」


彼の姿を見てほくそ笑んでいるとヒューゴが私の方を向き直って怒鳴りつけた。

それに驚き体が飛び上がる。


「お主、シンチュリーの言葉に苛立ち組みついたそうじゃな。怒りを感じたからといってそんな事するんじゃない。」


「…………彼は私を侮辱した。ならその報いは受けてもらわないといけない。」


「そんな前時代的な考えはやめろ。むかついたからと言って毎回襲ってたら凶暴な獣と同じでお主の周りに誰も居らんくなるぞ。」


…………誰もいなくなるのは嫌だな。


「はぁ、元気なのは良いのじゃがもっとこう慎みをじゃな。」


…………たしかに私も思い返してみるとまずかったと思うところもあるが……


「わかった!ならもう一回戦おう!剣のみだけど!」


本当にわかったのだろうか?

それより…………


「時間はどれくらいある?」


「うん?そうじゃなぁ?後30分てところじゃな。」


ヒューゴが館の正面玄関の上の方に設置されている時計を見てそう答える。


「…………ん?なんで時間を気にしてるの?この後出かける予定でも?」


「いいえ。そろそろ今日の仕事が終わると思って。」


「…………働いてないんだから気にする必要がないんじゃ?」


「私は依頼で剣を習っているから。」


「…………依頼でやっている?」


彼が信じられない物を見るような目で私を見る。


私はヒューゴに剣術を習わないか誘われたが断っている。

その為、折衝案として依頼として受けている。

だから真面目に決まった時間の間だけはやる。


でも、それ以外はやらない。

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