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イピクワジー アベケジョンシアン オデュシデュ

皆様1週間振りです。


また毎週水曜日午前8時に更新していきますのでよろしくお願いします。


またカクヨムの方でも1ヶ月半毎日更新しております。

カクヨム版はセンティエロ本編だけではなく聖王国側の物語であるカッティボリエも合わせ更になろう版には載せて無いエピソードも載せております。


また、近況ノートは毎日更新(時間予約が無いので毎回微妙な時間に更新しております。)

こちらには本編の流れから載せれなかった設定の解説に裏話と◾️◾️◾️を載せておりますのでご興味があれば是非どうぞ。


(まだ20話までしか作ってないんだけどどうしようorz)

イエツィア歴1837年8月


以前あってから半月。

まだ暑さが残る中、クラウディオを待つ。

今日はフィンチ宮殿の側の大きな公園で待ち合わせをしている。

なんでも今回は特別に一般公開される魔物と動物の研究をしている所に見に行くとの事。

それを食堂に来たクローイさんに聞いた。

………………帰る前に作ったパンケーキで一騒動が起きたがまぁ良いや。

迎えに来た時にレシピでも聞いておこう。


…………ん?

私は周囲を見回たす。

なんだ?この違和感?


「リーティエー!」


待ち合わせ場所である川の傍の鳥の銅像にクラウディオがきた。

彼は今日も良い所の嫡男の夏にあった服装をしてここに訪れた。


「待たせて悪いね。」


「いいや。大丈夫。」


私は再度、周りを見まわたす。


「?どうしたの?」


「いいや。なんでもない。行こう。」


私は彼に案内を促す。

-----------------

-----------------

「…………以前百貨店で聞いたお店は行ったのかい?」


「………………いや。行ったけどダメだった。」


私は後日、ハドリーさんに頼んで休みをもらい、店に行った。

気難しい店主だったが百貨店の店員の紹介で来たと伝言を伝えると渋々、革のサンプルが収集された本を見させてもらった。

それをくまなく探したが知っている革は無く、気落ちする結果となった。


「…………そうか。なら今日行く皇国生態研究所になら手掛かりがあると思うよ。何せ国中どころか他国の魔物も研究の為に収集しているからきっと見つかるよ。」


「あぁ。ありがとう。」


そこで私は足を止める。


「ん?リーティエ?」


クラウディオの言葉を無視して目の前の七本の歩道がある広場を見回たす。

誰もいない。


「出てきたら?」


私は背後の草むらに声を掛ける。


「フフフッ!これぐらい気づいてもらわないと困るからな。」


その声が辺りに響く。

すると草むらから季節に合わせて通気性の良いシャツを着て、マントを羽織り、腕には籠手を左手のみに付け、仕立ての良いズボンを履いて目と口の位置に穴が開いた袋を被り、その上からフードを被った見るからにあやしい人物が出てきた。


「………………ねぇ。クラウディオ。この街ではあんな人が普通なの?」


「いいや。あれは見たら逃げた方が良いよ。」


やっぱりか。


「クラウディオ・アレクサンドル!わ、ゲフンゲフン!俺は!お前を利用する為にここに来た!大人しく付き合って貰おう!」


私は剣の持ち手に手を添えてクラウディオの前に出る。

この変人の目的はクラウディオか。


「僕が狙いか。」


「逃げるよ。私が殿を務めるから行って。」


「おっと。逃げられるわけにはいかん。」


目の前の変人は手を上げる。


なんだ?

疑問に思っていると少し離れた所から蹄の音が辺りに響く。

後ろを振り向くと離れた所にある草むらや木々から数馬の馬がこちらに走って来る。


しまった!

今からじゃ逃げれない。


「さぁ!観念するんだな!」


変人が初めて見る剣を抜く。

刀身は私が頂いた剣と同じ片刃であるが鍔部分が杖と同じ丸い物が付いてるおり、杖と同じ引き金が付いた独特な剣を握っている。


「…………クラウディオ。武器は持っている?」


「あぁ、護身用の短杖を持っている。」


タンジョウ?

まぁ、いいや。


「私が惹きつけるから隙を見て逃げて。」


「いやでも。君はどうするんだい?」


私が小声で指示を出すと彼が私を心配してくれた。


「悪いけどあなたを気遣って戦う余裕は無い。あなたが捕まるよりも私が捕まった方が良い。」


「でも!」


「あーもう!良いから!捕まんないから上手く逃げて。あなたが逃げれば人が分散されて私も逃げやすくなるから。」


そう告げて私は剣を抜く。


「ほー!向かってくるか!良いぞ!遊んでやる!掛かってこい!」


「てやぁああ!」


私は走り出し、足を狙って横薙ぎに振るう。

それを変人は軽々と受け止めたので飛び、肩辺りを斬りかかる。

それを変人は軽々と受け止めた。

これでもダメか。

なら今度は数で攻める!


「はぁぁあああ!」


私は一振りで致命傷を与える一撃ではなく傷を付ける目的の一撃を与える為に一振りを多く、的確に降っていく。

右振り、左振り、縦振り、斜め振り、突き。

腕、胴、脚、頭様々な部位に様々な振り方で斬り掛かっていく。

だが、的確に受け、体捌きで躱し一撃も与える事が出来ない。


「ほら!どうした!もっと来い!」


その咆哮のような挑発を発し、私の振った剣を変人は一振りで私の剣ごと私を吹き飛ばす。

くそぅ。

強い。

なら!


『輝きよ!』

「止まる時間は無いぞ!」


目を眩ませて隙を作ろうとしたが変人が距離を詰めて剣を私へ振り下ろす。


「ぐっ!」


剣を剣で受け止めるが体格差と力が違い一振りが重い。圧し潰されそうだ。


「どうした!足が!止まっているぞ!」


何度も剣が振り下ろされる。

重い一撃を受け止める度に手が痺れる。

成功出来るか分かんないけど。


私は振り下ろされる剣を斜めで滑らせる。


「はぁああ!」


剣を受け流した事で隙が生じたので斜めに最小限に振るう。


「ふん!」


だが、変人はバランスをわざと更に崩して剣に一振りを当て私を薙飛ばしてしまった。

イケると思ったがだめだった。

だが、間ができた。


『力よ!-ボンピィア-』


吹き飛ばされながらも意地で呪文を唱える。

強化された体で空中で翻り着地する。


()()を地面に倒すとはやるのう。」


変人はよっこいせと言って地面に手を付けて立ち上がる。

この変人、最初はその身のこなしから気が付かなかったがお爺さんと同じ老人という奴だろうか。


「…………ふむ?どうやらその雰囲気からしてこれからが本気のようじゃな。」


変人は穴開きの袋から獰猛な笑みを出す。

ラザロ面白いので是非見て下さい。

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