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温君と方向性と教義

シャンフロがついにタコ攻略!

幕末が...来る!

その後会計を済ませ。

私達は店主から聞いた教会へと行くため、乗り合い馬車の乗り場へと向かう。


「食事代…………中身が……」


クラウディオは先程の店で代金を払ってから軽くなった財布の中身を見ながらトボトボと歩く。

やっぱりキャップシカムとピパーの入ったパルテノペアがまずかったかな。


「大丈夫。金。消えない。店主。渡す。店主。役立てる。」


私は彼の立場を考慮して励ましの言葉を掛ける。


「そうだ。あの金は虚空へ消える訳ではない。あの金は民から民へ渡り生活を豊かにする。そうだ。嘆く必要はない。」


そう自分に言い聞かせるように口に出す。


「そうだ。君に聞きたいのだが、あの店の値段についておかしな所はなかったか?」


あの店の値段について?


「おかしな所。ない。私の店。他の店。大体同じ。」


「そうか。味は?使ってる材料に何か違和感を感じなかったか?」


違和感?


「何も感じない。使ってる。食べ物。普通。」


「そうか。……そうなんだ……。」


また何か暗い顔で考えてるような表情をした。

やっぱり立場的に気にするんだろうな。

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あれから乗り合い馬車に乗って目的の教会へ着いた。

ここはケンジントン•ガーデンズにあるセント•アン教会。

ここにはとある尊き方がお忍びで来ると噂になってるて店主に聞いてここに来た。

お忍びなのに噂が出てるのは問題なのでは?


「はぁ、疲れたね。教会に入る前に休まないか?」


「…………そう。」


私はその提案に乗って近くのベンチに二人で腰掛けた。


「……ねぇ。乗り合い馬車ていつもあんな感じなのかい?」


彼はそうまた尋ねてきた。

馬車。


「私。いつも。乗らない。でも、前。人。居なかった。」


「そうか。……やはりどうにか……」


また何か考え出した。


「考えすぎ。」


「……君には私は考えすぎてるように見えてるのかい?」


「そう。」


彼がムッとした表情でそう言ってきたのですぐに返答した。


「暮らし。良くなる。良い。」


私が暮らしていた聖王国よりも快適で便利な暮らしなのはそれは良い。


「なら!もっと良い暮らしを受けれるように。」


「別に。良い。でも。人々。見下してる。むかつく。」


「見下してる?私が?」


彼の表情からして自分がそう思っていたなんて微塵も思っていないようだ。


「あなた。フライ。食べる。まずい食べ方。ビネガー。かける。美味くなる。それ。知らず。まずい。思った。」


「な、」


彼がなにか言いたそうな顔をしてるがそれを無視して話を続ける。


「それ。同じ。貴方。人々。知らない。勝手。思う。勝手。変化。迷惑。」


彼は何かを言いたそうな表情をしていたが意気消沈してしまった。

このままだと何故か変な方向に考えそうだから何か声を掛けよう。


「私。聞いた。えーと?ワカモノヨクノウノハテニコタエハアル。…………私。考え。まぁ、色々。知っていく。良い。」


「…………そうだね。僕は何も知らず色々な事をしようとした。でもこれからは自分の目で知って行こうと思う。」


そう言ってこちらに手を差し出した。


「頼む!これからも案内を頼みたい!」


………………え?私の事情を考慮せずに頼んだよ。

あー。断ろうかな?

でも、彼だけで街歩くのも危なそうだし、護衛は何故か連れていく気はなさそうだし、それに何か言わないと変な方に考えが向かいそう。

……正直彼が将来変な考えを持ったまま権力を持ってこの地がおかしくなっても他人事だからどうでも良い…………。


嫌。良くないな。ダンフォード家の方々。会社の皆に食堂のお爺さんお婆さんの生活が大変な事になるのは嫌だな。


…………しょうがない。


「私。休日だけ。昼食。奢って。」


条件を伝えて手を握る。


「あぁ!それで良い。これからもよろしく頼む。」


こうして私達には変な契約が結ばれた。

大丈夫だろうか?

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教会の中は白を基調とした屋内に日の光が室内に万遍なく当たるよう窓が天井近くに多く設けられ明るくなっている。

そこに木の長椅子が左右に並べて設置されていた。


そこでふとある事に気が付きクラウディオに尋ねた。


「教会。何。祈る。」


「僕たちが何を信仰してるかて事だよね。僕達は女神イエツィアを信仰する女神教が大多数なんだ。」


女神イエツィア。

暦のイエツィアてここから取ってたのか。

そう関心し、続いて質問した。


「メガミキョウ。教えて。教えとか。」


「わかった。でも僕より詳しい人に聞いた方が良いかな。」

 

そう言って像が置かれている奥の方へ歩いていく。

それに私も続いていく。


「神父さま。少しよろしいでしょうか?」


彼が跪いて像に向かって祈ってる最中の黒い質素な服を着た人に声を掛けた。


「はい。何でしょうか。おや?」


シンプと呼ばれた男性は返事をしながら振り返り、彼を見た時に何か気づいたようだが、彼が私に気づかれないように唇に人差し指を当てて黙っているように合図を送る。

それを見て彼の後ろにいる私の方を見たので彼の意図通りにしてくれという意味を込めて首を縦に振る。

それを見ると笑顔で話出した。


「おぁ!迷える子羊よ。何か困り事ですか?」


「彼女に女神教の教義を教えて下さりませんか?」


「えぇ。良いでしょう。女神が教え、授けた教義は生きとして生きる物には感情があり、それを無くす事は生きる事をやめる事と同義である。

日々目を覚まし、日々の糧を得て、時に皆の為に働き、時にその働きをやめ、明日への英気を養い、そして眠るそんな日々を過ごせる事を女神に感謝しましょう。」


シンプは教義の話をし出した。

当然ながら私が信仰してる聖教と全然違うようだ。


「人は自らの生き方に自信を持ち、誰かを魅了し誰かに憧れ、その在り方を求め、現状を変えようと求め、時には休み、時には生きる糧を得る。

それこそが人間のあるべき姿である。

強い思いは驕りが生まれ、破滅へと導くだが、無欲は無気力へとつながりやがて衰退へと至るだろう。

そうならないよう自分を戒め、女神に感謝の祈りを捧げましょう。」


ん?


「人は感情と共に歩き、向き合って生きていき女神に感謝の祈りを捧げましょう。

もし苦難に陥ったら流れの先を見よう。

その先に希望があるのなら流れに身を任せても抗っても良いのです。

ただその先が望まぬ結果であろうと自らを許しなさい。

女神様もその行いを許すでしょう。」


「……………………」


「これが女神様から賜った教えなのです。」


「いや〜。いつ聞いても良い教えですね。」


「はい。」


「あのー。」


シンプとクラウディオがそれぞれしんみりしてる中、手を上げて気になる事を聞いてみる事にした。


「何でしょうか?」


「教義。良い。でも。女神。祈り。いらない。何故?」


教義を聞く限り良い教えの後に必ず女神への祈りが出てくるのが鬱陶しく感じるのだけど。


「おぉ!貴方もその事に気づきましたか!」


教義のおかしな所を言ったら驚いてるが喜ばれた。

何で?


「これは良い事を教えてくださったのですからその事に対して感謝の祈りを捧げるのです。」


「それ。後。人。教え。考える。人。感謝。女神。立場。下がる。宗教。ダメ。」


「ふむ?後の人が新しい教えを考えるとその人を感謝して女神の立場が下がると。ふふ、大丈夫です。それも教義の一つなのです。」


「どういう事?」


「これは女神も間違えるのです!だから我々、信徒も間違えても良いのです!大切なのはその後の行動なのです!」


「えぇ?」


そんな事を言われると大体の事はこれで返答されるだろうから何を言ってもそう返されるだろう。


「他にも女神様はこう言われたのです!」


「その辺でおよしなさい。」


どこから透き通るような声がした。

声の方を見るとそこにはシンプとは真逆の白いベールを付け、白い簡素なドレスを纏った私の髪と同じサラサラとした金の髪の女性がそこにいた。

※某作品の水の女神は関係ありません。

7つの大罪を意識して設定組んだのに何故かチラつくんですが。

なんで?

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