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温君と休日と救助

ガンダムGQuuuuuuuuuX公開中!

よろしく!

6月の始め頃。

「リーティエ。あなたは明日は休みなさい。」


今日も仕事が終わり、片付けの最中にハドリーさんにそう言われた。

え?どういう事?


「私、毎日。寝てる。」


「…………何を言ってるんですか?」


ハドリーさんが戸惑いを含んだような表情をした後、咳払いの後改めて話を続けた。


「今まで店の立て直しで碌な休みもなかったですし、休日でもと思いまして。」


「キュウジツ?」


「あれ?休日という単語を習ってませんか?ようは一日中休み。好きに使っていいという事ですよ。」


「一日。好きに。何か。ある?」


「え?いえ?何もありませんよ。それに休日なのですから働かせるわけにはいきません。」


ふむ?

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「明日休みだから何か仕事が欲しい?」


私は仕事を求めて親方に尋ねてみた。


「讃賞な心意気だが、休日なのだから休んだらどうだい?」


休む?なぜだろうか?命ある者は眠りと食事、祈りの時以外は勤めを果たさねばならぬのではないのだろうか?


「何、どうせなら明日は授業も休みにするよう妻に伝えよう。楽しんできなさい。」


そう笑顔で話しは終わった。

さて、どうしようか?

トーマスとクーちゃんは前々から予定があるて聞いてるし、明日はハオシュエンさん達との朝錬はお休みの日だからやる事が無い。

どうしようか?


…………あそこに行くか。

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「次の方。」


「これ。乗車賃。」


私はチケットカウンターに一か月の給料の三分の二を置いて離れる。

ここはセント・パンクラリス駅。

私がこの街に初めて来た時の駅だ。

お金がなかったから逃げるしかなかったけど今はお金があるんだ。

どこから来たのか分からないのでしょうがないからこれから諸々に使う必要な分を残して後は受付に渡してきた。

あの時と違いゆっくりと歩き駅を出て私が水に落ちた原因の段差と柵を一瞥して人通りの多い道へ歩いていく。

さて、何をしようか。

そう悩みながら歩いていると茶髪の見知った後ろ姿が目に入った。

あの子は前に広場であった子。

声を掛けるべきだろうか?

そう思っているといきなり腕が伸びてその子が消えた。


いったい何が!そう思いその子がいた場所へと走る。

そこには建物と建物の間に隙間があり、裏路地へと繋がっているようだ。


目の前で人が消えたのだ。追わないと。

そう思い裏路地へと走っていく。


「離してくれ!」


「黙れ!大人しくしろ!お前は俺達の遊ぶ金になるんだよ!」


薄暗く顔が見辛く木箱や物がごっちゃに置かれた裏路地に5人の男が男の子を縛っている。

今襲えば、効果的だ。

だが、事情も知らずに襲いかかるのはどうだろうか?


「…………」


しょうがない。


「ねぇ。何してるの?」


私はそう声をかけ、姿を現す。


「ん?何だ。」


「答えろ。」


「何だ?生意気な野郎だ。」


「へへっ!まぁ待て綺麗な声の子供だ。そんな奴は高値で売れるんだ。ベテランの俺を信じろ。」


「そう。貴方達。敵?」


「へへ。お前は俺達の酒代になるんだよ。」


「そう。」


私に悪意を向けてる。

なら、やることは1つ。

私は剣を見せつけるように抜く。

ここで逃げるなら見逃す。

でも向かってくるなら。


「そんなお飾りの棒を見せたてビビる訳ねぇだろう!」


そう言って男の1人が手を伸ばして襲いかかってきた。

それに対して私は剣を斬り上げて手首を斬り落とす。


男は自分が何をされたか分からず立ち止まり、斬り落とされた手首を見つめる。


「うわあああああ!腕が!腕がああ!」


喧しいので首を斬り落として黙らせる。

男の体はさっきまでしようとしてのか男達の方へ振り向き数歩歩いて倒れた。

倒れたのを合図に走って距離を詰める。


「うわあああああ!」


「撃て!ううううううてえええええ!」


男達はズボンから何かを引き抜きこちらへ向ける。

その瞬間魔導杖が発射される前の特有の光とチリチリする感覚を感じたので木箱に滑り込んで避ける。

木箱の裏に隠れても魔力の嵐が吹き荒れ、木箱が壊れていく。

打開策はある。気合で耐えねばならないが。


私は深呼吸をし、覚悟を決める。


『首筋に水滴が触れるは状況の変化の予兆なり!-クーファームイエ-』


呪文を唱えると首筋に冷たい水の雫が降り注いだ感覚がした。

この魔法は辺りにいる人全員に首筋に水滴が当たったような感覚をさせるだけの魔法だ。


効果として大した事は無く、それでいて今日一回も魔法を使ってない私の魔力のほとんどを使う事になったが、それでも欲しい隙が手に入る。


一瞬途切れる魔力の嵐。

今だ。私は残りのお金が入った袋を離れた所に投げる。

袋を私と誤解した男達はそちらへ杖を向けて撃っていく。


私は強化の魔法で体を強化して一気に男達へ近づく。


「ひええええ!」


男は短い杖をこちらに向けてきたので下に潜り込んで足を斬る。


男は言葉として理解できない声を上げながら倒れるので背中で受け止める。


重い。

私は男の重心を上手い事使って移動させる。


「うわわわわあわわ!」


男を背負って近づいてくる私にひるんで何も出来ないようだ。

ある程度近づいたら体全てを使って男を投げてぶつける。

直ぐに振り向き剣を男に胸を突き刺し別の男も刺す。


「てめぇ!」


男の一人が私に短い杖を向けてきたので剣を手放し転がって避け、男の手から短い杖を掬い上げ、そのまま男の顔へ投げる。


男はとっさに両腕で顔を覆ったので近づいて腹にショーテイを叩きこむ。

腹を抑えて前かがみになったので髪を掴んで回るように男引っ張り倒す。


「しねぇええええ!」


杖の独特な感覚がした瞬間にその場から飛びのく。

先ほどいた場所に魔力が降り注ぐ。

避けたらすぐに残った男へ左右に飛びながら躱し、近づく。


「近づくんじゃねぇぇ!」


男は掬い上げるような蹴りを繰り出して来たので横に避けて避け、足が降りる所に体を入れて受け止めてそのまま足を上へ押し上げてバランスを崩す。

支えを求めて手をばたつかせてる男の地面に接してる片足を払って倒す。

頭を打って悶えてる男の頭を蹴り上げ、動かない事を確認した後、剣を抜いて素手でやった二人にトドメを指しておく。


終わった。

そう考えると頭が痛んだ。


あぁ、頭が痛む。魔力を使いすぎたのか。

でも助けないと。


「待って………………今……助け……」


少年に向き合った所で視界が真っ暗になって倒れてしまった。

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