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一個令人心碎嘅噩夢 その1

「グワアアアアアアアア!」


ビルが産声を上げるようにナイトメアから生えてきて叫ぶ。


「なんだあれ?」


「おい。馬から人が生えてきたぞ。」


「あれはビルじゃないか?」


ビルは肩を回すと片手を上げ、暗い煙のような状態のエーテルを集めだした。

会場中が何をしてるの理解出来ず、思考が出来ず固まっていた。

やがてエーテルは剣の形になり、握りを握る。

ビルは剣を振り上げ‐


「ハオ!避けて!」


私が叫ぶとハオシュエンさんは咄嗟に横に飛び退き避ける。

ビルが剣を振り落とすと魔力で固められた斬撃が飛び、ハオシュエンさんの後方の入場口に当たる。

入場口が崩れて塞ぐ。

更に振り返るように振りかぶる。

今度はナイトメアの後ろの入場口に斬撃が当たり、そちらも崩れた。


「キャアアアアアア!」


「逃げろ!逃げろ!」


崩れた入場口を目の当たりにし、観客が逃げ出した。


「リーティエ!逃げましょう!」


ハドリーさんが逃げるように促す。


だが、ビルが剣を振り上げる。

またくる。

私は剣を抜いて身構える。


「ハァアアアア!」


ハオシュエンさんが顔に飛び蹴りを放つ。

ハオシュエンさんの蹴りにナイトメアが後退る。


「僕と戦え!この化け物が!」


ハオシュエンさんが構える。

ナイトメアが蹴られた顔を摩りながらハオシュエンさんに向き直る。


「グアアアアアアア!」


ビルが叫ぶ。

ハオシュエンさんがそれに合わせて駆け出す。


「ハアアアアア!」


ハオシュエンさんは殴るために腕を振りかぶる。

ビルは空いた片手を前方に掲げ、魔力を集める。

ハオシュエンさんの拳がナイトメアに当たるその時に魔力を平たい状態に形成し、それで拳を受け止める。


「な!」


盾で拳を受け止めそのまま剣で斬りかかる。

それを上体を反らして躱す。

そのまま片手を地面に付いて体を回して前足に蹴りを叩き込む。

だが、脚はがっしりしており、全く動じなかった。

ビルは剣を振り上げ、地面に叩きつけるように振り下ろす。

それを転がるように躱し、体勢を立て直す為に飛び跳ねるように立ち上がる。

だが、それに合わせるように盾の方の腕で殴りつける。

拳が胴体に当たり壁まで飛んでいく。

ハオシュエンさんは壁にぶつかり、力が抜けたようにぐったりとした。

ビルが突き刺すために水平に構える。


「ッ!」


まずい!

私はハドリーさんが私を呼ぶ声を背に闘技場へ飛び込む。

ナイトメアは馬の脚で猛スピードで駆け寄る。


『力よ!-ボンピィア-』


私はナイトメアに駆け寄り斬りかかる。

それをナイトメアは急停止し、剣で受け止める。

斬れると思っていなかったので剣の樋部分を踏んで下がるように飛ぶ。

その際、人差し指をナイトメアに向ける。


『輝きよ!集え!‐ブリリエ‐』


私は目が眩む程の輝きを放つ。

ナイトメアは魔力で出来た剣と盾を霧散させ、ビルの顔を両手で抑える。


その隙にハオシュエンさんに近づき、揺する。


「起きて。早く。起きて。」


何か短い事を呟き顔を私に向ける。


「君は…」


「リーティエ。立って。」


私はハオシュエンさんの脇に肩を入れ、無理やり立たせる。


「逃げよう。」


「嫌。それは無理そうだ。」


ハオシュエンさんが見てる方を見るとナイトメアが目眩ましから立ち直り叫びながら再び剣と盾を出す。


「私。戦う。あなた。ナイトメア。逃げる。」


彼に逃げるように促す。


「いや、僕も戦う。」


ハオシュエンさんが私から離れて構える。


「ここで君を置いて逃げては父のような武侠になれない。なる資格もない。だから戦う!」


私はため息をする。

怪我の具合はわからないが無理をして。

だが、その鉄の意志は嫌いではない。

私はハオシュエンの隣に立ち、剣を構える。


「さぁ、共に壁越えと行こう。」


どういう事?

私が疑問に思っているとナイトメアが剣を突き刺すように横に構え、急激な速さで走って近づいてくる。

私達は分かれるように避ける。


「僕が囮になる!君は隙を見て攻撃してくれ!」


私は返事をせず一定の距離を保ちながらナイトメアに近づく。

ハオシュエンさんはナイトメアを殴る。

それをナイトメアは盾で受け止める。

ナイトメアは剣を振り下ろして斬りかかる。

ハオシュエンさんは盾を掴み、盾を軸に回って躱し、そのまま腕に向かって蹴りを放つ。


「ハァアアアア!」


蹴りが腕に当たる。


「ウオオオオオ!」


ナイトメアは痛みを誤魔化すように叫び、盾の表面で殴りかかる。

それを地面に倒れるように背中から倒れて躱す。

盾が通り過ぎると背中で跳ね起き、起きた勢いで並足を揃えて膝で軽くしゃがみ、踏み出して敵の足を引っ掛けて下方向に向かって背中で体当たりする。

打撃を受けたナイトメアは後ずさる。


ここだ!

私はナイトメアに近づき、大振りで剣で後ろ足を斬る。

斬られて後ろ脚の片方をつく。

そこを追撃にわずかに低くなった馬体?に飛び乗りビルの体を斬りつける。

背中、両肩の3箇所を斬る。

斬ると馬体?が暴れだす。

かなり激しい。

このままここに立っていると振り下ろされそうだ。

降りよう。ただし‐


「ハァアアア!」


ただで降りないけどね。

私は飛び、ビルの頭に体重をかけて剣を突き刺す。

刃の中間位まで刺さったがビルも激しく体を振り、それに耐えられず剣が抜けてしまった。

私は地面に落ち、転がる。


「リーティエ!大丈夫か!」


ハオシュエンさんが私に寄ってくる。


「大丈夫。」


「良かった。君が馬の化け物を倒したおかげでもう安心だ。」


いや。


「まだだ。」


私がナイトメアの方を向くとナイトメアはガクガクと不気味に動き、傷が塞がっていく。


「うおおおおおおおお!」


ナイトメアは天に向って叫び声を上げ、黒いエーテルを拭き上げた。

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