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オフォンティラミー=リニツィデラカデゥータ

あれから泣きながら路地裏に戻り、体を丸めて涙が枯れるまで泣いた。


本当に訳が分からない。

熱にうなされて気がつくと私が知らない世界が広がっていた。

夢なら覚めてほしい。

私は顔を膝に埋めた。


『お父様...お兄様...みんな...』


次第に意識が遠のいていく。


『お嬢様...お嬢様!』


誰かが私を呼んでる。

顔をテーブルからゆっくり上げ、声の方を向く。

そこには私付きのメイドであるマリーが立っていた。


『いくら天気が良いからといって庭で寝てはいけませんよ。』


あれ、私はいつの間にか眠ってしまったようだ。


『そうだ!』


勢いよく立ち上がり頭上を見上げる。

空はいつも通りだ。

それに安堵し、もう一度座った。


『お嬢様。どうされたのですか?』


『うん。私怖い夢を見てね。』


マリーを見上げながら話そうとする。

すると-

マリーは私を押した。

なんで?

そう思って体が真横に倒れていき、


土や草の上ではなく石のような硬い地面に倒れた。

頭を硬い地面に打ったせいで頭がズキズキと痛む。

頭を抑えながら周りを見渡す。


周りには8歳の私と同じくらい子達が私を囲っている。

どうやらこの子達が私を倒したらしい。


『何するのよ!』

私は文句を言う。

けど周りは小声で何か話し合っている。


『そうやってこそこそ言ってないで何か言いなさいよ!』


私がそう言うとシーンと静まった後にみんなが笑い出した。


なんで皆が笑っているのか分からないが悪意を持って笑っているのだけはわかった。

ここで皆の笑い物になっているのが悔しくて立ち上がり、立ち去ろうとする。


すると-

1人の子が私を押して中央の方に戻す。


『何する』


文句を言おうとすると他の子が持っていた太い木の棒を頭上に振り上げ私に向かって振り下ろした。

私は父の教え通りに振り下ろす腕を両手で掴み、腰を屈めて投げ飛ばす。


投げられた子はドシンと石畳に打ち付けられた後、腰を抑えながら絶叫を上げ、辺りは騒然とする。


その間に逃げる。

父の教えでは囲まれた時には抜けれる時に囲いから抜けるのが鉄則であると教わった。

私が逃げてすぐに何人かが私を追いかけてくる


私はただ逃げる。

逃げ続けるが見たことない街の中を闇雲に走り、壁に囲まれた行き止まりに追い詰められてしまった。


ゼェゼェと息切れした呼吸を整えながら追ってきた子達を睨む。

おかしい。いつもならもっと早く走れるのに今は遅い。

それに体力が落ちてる気がする。


「hdjdhhdh!jehdhh」


追って来てた子は3人。

なんとか出来るだろうか?

私は息切れをしながら震える手で構える。


もう逃げ場はない。

このまま戦ったら負けるかもしれないでも、


『お父様が言っていた。騎士が死ぬ時は諦めた時であると。諦めぬ限り騎士は不滅。』


そう言うと1人が何か叫びながら殴りかかってきた。

それを左手で受け流して肘で顔面を殴る。


まず1人を倒した。

その事に油断してしまい、


『ウグッ』


顔面を殴られてしまった。

殴り飛ばされて、地面に横たわる。

いいところにもらったのか頭がくらくらする。


残りの2人がゆっくりとこちらにくる


もうダメか。


そう思った時。

1人が突然倒れる。


残ったもう1人が驚いて後ろを振り返るとその子も棒で殴られて倒れる。


唖然としてる私を追って来た2人を殴った2人が追い討ちにさらに2人を殴る。

2人は殴られるたびに何かを叫ぶがそれを意に介さず殴られ続け、しまいには血まみれになってピクリともしなくなった。


私が彼らを見つめてると後から茶髪の髪が短い女の子が来た。

それから3人は何かを話し出した。

恐らく私をどうしようか話してるのだろう。


少しの間、3人を見てると鼻に傷がある子がこちらに歩いてきて、私に手を差し出す。


友好の証なのだろうか?見る限り敵意はなさそうだ


私は恐る恐るその手を握る。

手を握ると引っ張って立たせてくれた。


『ありがとう。おかげで助かった。』


私が礼を述べると3人が固まった。


あぁ、言葉が通じてないんだった。


どうしようかと考えていると女の子が前に出てきて自分を指差す。


「アン」


アン?恐らく彼女の名前がアンなのではないだろうか?


恐る恐る指刺しながらアンと言ってみた。

するとアンは頷きながら笑った。


それに習って他の2人が自己紹介を始めた。


鼻に傷がある男の子がミッド

背が高い男の子はラック


こうなると私も自己紹介をしないと。


『私はベアトリーチェ。ベアトリーチェ・スー・キヴァルシ。』


自己紹介をすると3人は無言になった。

どうしたんだろ?


不思議に思ってるとアンが私の両手を掴んだ。


「リーティエ!kdjdhdhdjsidhh」


アンが私の両手を握手したまま振る。


「リーティエ。djdhhdjdj」


「リーティエhe。snjdhdjd」


2人が何かを言ってる。

恐らく私の名前がリーティエと思ってるらしい。

違う。けどどう言っていいのかわからないのでこのままにしよう。


ここでの私の名前はリーティエだ。

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