インフォトレーション エージ
遅れて申し訳ありません。
工場に侵入してから4日後。
私達はダンフォード家よりも大きな屋敷の外周部にいる。
どうやらこの屋敷にレーナが求める物がある。..らしい。
「さぁ。行きましょう。私達はここの下働きなのですから。」
「……分かった。」
何故か私達は下働きになっている。
事の経緯は昨日の事。
工場の事を話した後、もう夜遅い時間なので寝る事になった。
余り座り心地の良いソファではなかったが、疲れからか深い睡眠へと落ちていき、起きたらレーナがいなかった。
そのうち帰って来るだろうと待ったものの結局帰って来たのは目を覚ましてから2日後の夜中。
夕食は何人前作ろうと考えていた時だ。
それから翌日急に下働きの汚れても問題無さそうな下働きの格好になってここに来る事になった。
「それでどうやって入るんだ?」
「入り方は単純です。ここの人間の格好をしてるのだからこのまま正門から入りますよ。」
………………大丈夫だろうか?
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「お前達!!誰だ!!!」
ダメだった………………
正門にいる守衛と思われるスーツを来た男性の目に止まった瞬間怒鳴られた。
どうするんだ?という問いの籠もった視線をレーナに向ける。
「はい!私達はここにこの服を着て行くとお仕事を貰えると聞き、参りました。よろしくお願いします。」
私の視線に答えるように自然で今までの印象が覆るような笑顔をし、返事をした。
あんな笑顔が出来たのか。
「あぁん?募集はしてるなんて聞いた事ねぇよ。それよりその服うちの下働きの服じゃねぇか?どうしたんだよ?」
「はい!ジェナとコニーとは昔からの知り合いで働きたくないから逃げたと聞き、だったら私達が働こうと思い、ここに来ました。」
「あー。そう言えばババアが下働きが消えたとか騒いでたなぁ。それでお前達が来たと?」
「はい!」
守衛がため息を着いた後にここで待っているよう伝え、漏斗状の先が着いたパイプに何か話し出した。
どうしたのだろうか?
「これで大丈夫でしょう。」
レーナが小声で話しかけて来たので私も合わせて小声で話す。
「だと良いんだが……。それでこの服はどうやって手に入れたんだ?」
私はずっとはぐらかされてきた質問を再度する。
「何、頼んで譲って頂いたのですよ。」
彼女は相変わらず笑顔でそう答えた。
私は内心疑っている。
言い伝えでは人を殺めて奪った品物を身に着けていると災いを招く悪霊に取り憑かれると言われているが……
願わくばそのような事が起きなければいいのだが。
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「貴方達には簡単な事からして貰います。」
今、私達は大きな庭園を歩いている。
あの後どうやって連絡を取り合ったのか分からないが話題が尽きた頃に私達より少し年上の下働きの若い女性が迎えに来た。
「その前に基本的な躾をしなくてはなりませんがね。」
前を行く彼女から呆れたという単語が滲むような声色を感じる。
それにしてもここで働く事になるのか。
余り時間が無いので出来たら早く目的の物を取りたいのだが。
そう考えていると脇にいたレーナが裾を軽く引っ張り私に顔を寄せる。
「どうやら離れの仕事場に行くようなのでそこで動きます。いつでも動けるようにしていて下さい。」
「殺すなよ。」
「…………ええ。」
大丈夫だろうか?
不安感を感じながら歩いていると大きな平屋建ての四角としか言い表せない煉瓦作りの建物の前に訪れた。
「ここが貴方達のこれからの住む場所であり、仕事場の離れです。さぁ、中に入りましょう。」
案内の女性に促され中に入り、食堂と思われる場所に案内され、そこで待つように言われた。
「さて、始めましょうか。」
「分かった。」
私が窓に向かおうとした時にレーナが声を掛けて止められた。
なんだろうか?
「このまま庭を歩いていては目立ってしまいます。こっちです。」
そう言い廊下を覗くように僅かに開ける。
私もそれに習い、脇につく。
「どうする?」
「付いてきて下さい。落ち着いていて下さい。行きますよ。」
彼女に促され廊下に出る。
廊下は扉の反対側には窓があり、そこから光が入っている。
窓からは中庭が見えた。
そこは真ん中に井戸が見え、そこで下働きの桶と棒状の洗濯道具を使って一生懸命洗濯をしている。
私も食堂で台拭きやエプロンの簡単な物の洗濯をした事がある。
それでも丁寧に何時間も力を込めてやるからあれは大変だ。
前に見た服を洗う魔導機があればなぁとは思う。
「あれ?あんた達仕事は?」
中庭を眺めながら廊下を歩いていると突然声を掛けられた。
気を抜いていた所に突然声を掛けられた。
突然の声に心臓が跳ね、身体を少し震わせる。
声の方を見ると気だるげな雰囲気を纏った下働きの恰好をしている女性がいた。
落ち着いていてと事前に言われているがどうするのだろうか?
「はい!これから洗濯済みの物を持っていくよう頼まれたのでアイロン室に行こうと。」
「ん?一昨日の分はもう朝持って行ったはずだけど...」
疑われている。
大丈夫と言っていたが。
「それなんですけど。輝ける靴?のグレンさんが一昨日の夜に服を出したのにいつになったら服が戻ってくるんだよ!て暴れてるそうですよ?」
「あー。あの怠け者のグレンねー。あんた達も面倒事を頼まれて大変ね。」
「はい。...」
「...はー。悪かったわ。それじゃ。」
そう言い彼女は私達から離れていく。
「それじゃ行きましょう。」
「分かった。それでどこに行くんだ?」
「?今言ったではないですか?アイロン室に行くと。」




