不安症と不眠症と鬱病擬き。続き。
抗うつ剤の服用を始めてから約2ヶ月が経とうとしている。
体はすでに薬に慣れ、効果は薄れ始めていた。
寝つきは良い。
けれど悪夢ばかりをみる。
日中感じた不安に、夜眠った途端襲われる。
それは数ヶ月前に亡くなった父への償いや弔いをするものであったり、家族の葬式であったり。
車の運転で事故ったり、職場でミスをして怒られたり。
場面転換を繰り返しながら夜の間ずっと私を襲い続ける。
日中は思考を放棄するという自己防衛で助かったけれど、眠っている間は逃げ場などなく、悪夢を真っ向から受け止めなくてはいけない。
朝、目を開けた瞬間。
悪夢から救われたという安堵感と、また1日が始まってしまったという絶望感に圧されて潰されてしまいそうになる。
息がしづらくて全てから解放されたくて、「しにたい」なんて空虚な言葉をため息のように吐き続ける。
日中の集中力も落ち、事務仕事に取り組むのが億劫になった。
しかも時間感覚が鈍ったせいで現在が何月であるかすら記憶するのが困難になり、仕事を与えられたのがいつだったかメモしても「来週にまわそう」というのを何週も続けている。
およそ2ヶ月のズレが生じている。
怒りや苛々は少なく、どちらかというと浮き足だったような、ふわふわとした感覚が続いている。
何をされても上手く吸収できず、話が右から左へと流れているような状態。
それでも雑音や大きな音には敏感で、大勢が話す空間にいるとストレスで発狂しそうになる。
テレビの音、ラジオの音ですら文句をつけたくなってしまうほど。
「ああ…薬を増やしたい」
そう思い始めたのは検診を控えた週。
はじめは2週間に1回の定期検診であったけれど、今回は1ヶ月あけての検診だった。
先生に悪夢について話せば、「気分が落ち込んでいるみたいですね。薬を増やしましょうか」と言われた。
2つ返事でお願いした。
結局今まで飲んでいた抗うつ剤を1錠から2錠に増やし、新しく睡眠薬を1錠もらった。
最近できたばかりの依存性の低い新薬らしい。
わあ!新発売なんだぁ!と軽い調子で受け取った。
鬱病擬きはまだ続きそう。