魔法少女と魔道少女
展開、その言葉を皮切りに指輪から放たれた光はルナの右腕を纏わりつくように覆っていく。
「これがルナちゃんの魔道具……」
「そうみたいね」
見守るひかりと伶を横目にルナは準備を進めていく。
「装填開始、弾数3」
右腕の光が一瞬強く明滅し、3つの光の球がルナの掲げた腕の上に現れる。
「ふう、準備できました。それではいきますね?」
そういうとルナは開いた掌を上空のシャドウの群れに向ける。
「……発射!」
ドォン、ドォン、ドォン。一定の間隔を空けて3発の光の球がルナの手の向けた方へ射出された。
ひかりも伶もこの音に聞き覚えがあった。
(この前と同じ音……ってことはやっぱりあれはルナちゃんの砲撃……)
そう考えている内にシャドウの群れに球が命中する。3発の球は見た目以上の爆発と衝撃を起こしシャドウを襲う。奇襲を受けた彼らは気づく間もなく爆風に飲み込まれた。
「コン、どうかしら」
『あと数体こちらに向かってますわ』
「了解」
「……すごい」
「ひかり、構えていて」
「あ、うん!」
爆風から逃れたシャドウがまだいるらしい。正面を見据えていると確かに何体か黒い影がこちらに近づいてきている。2人は戦闘態勢に入ろうとするがそれを遮ってルナが前に立った。
「お姉様、ひかりさん。今回は私に任せてください」
「何言ってるの?流石にこれ以上近くで爆発されると私達も危ないわ」
「分かっています、なので、狙い撃ちます」
ルナは向かってくるシャドウに向けて人差し指を向ける。それはまるで指を銃に見立てているかの様だった。
「魔弾、展開、弾数6」
今度は先程よりも小さい球がいくつか現れる。
『魔道具1つに2つの機能やて……!?ありえんでそれは……!』
キンの動揺は誰にも気づかれない。そしてルナは狙いを定める。
「発射」
ダン、ダン、ダン、ダン……先程よりも少し軽い音と共に光の球が発射される。とはいえそれは向かってくるシャドウを仕留めるには充分な威力だった。
『……残り1体、接敵──』
「魔弾、弾数はえっと……沢山!」
掛け声と共に大量の小さい球が浮かび上がる。
「──斉射!」
全ての球が前方に無秩序に飛び出す。それはまるで散弾銃のようで、最後のシャドウも為す術なく球に貫かれ消滅した。
『……シャドウの反応なし、戦闘終了ですわ』
「やっぱりすごい……」
「……そうね」
「どうですか!?お姉様!」
呆然とするひかりと伶、それとは対称的な天真爛漫な笑顔をルナは見せていた。




